{"title":"Studies on physiological basis of amino acid nutrition.","authors":"R. Horikawa","doi":"10.4327/JSNFS1949.22.402","DOIUrl":null,"url":null,"abstract":"経口的に投与せられたアミノ酸が, 腸管壁より吸収せられ, その後どのような過程で各組織へ組み込まれ利用されるものであるかを明らかにするために, イヌの腸管吸収実験やシロネズミによる14C-アミノ酸をトレーサーとした体内利用実験, あるいは各種アミノ酸混合物による人体実験を行ない, 次のような成績や見解を見出した。1) 腸腔内から消失したアミノ酸は, 30分の間にその66%が腸壁内に留められ, 残り34%前後が血中に吸収せられる。更に血中に吸収せられたアミノ酸の1/2~2/3のものが肝臓に保留せられてタンパク合成その他に消費せられ, 残りのものが全身血中に残って各組織タンパク合成に利用せられる。従って腸管より吸収せられたアミノ酸のうちの1/9~1/20が全血中に入って, 全身組織に利用せられる事となる。2) 放射性同位元素を用いてラベルしたアミノ酸の腸管吸収後の動きを追跡した結果, 体内各臓器に取り込まれたアミノ酸の利用は次のようにして行なわれるものと解釈せられる。即ち腸管より吸収されたアミノ酸は, 肝臓, 消化管壁に一時取り込まれるが, これは一種のfunctional reserveの意義を持ち, 血液はこれら臓器より代謝予備タンパクとして各組織へ輸送する機能を有するものである。3) アミノ酸混合物の栄養効率について検討した結果によれば, 必須アミノ酸と非必須アミノ酸の比率は, 1: 1のものが人体実験による短期の実験においても, またシロネズミによる長期の実験においても, 最も利用効率が高い事が認められた。これはWHOのいうE/T比4.0あたりのものに匹敵する。またこれにより非必須アミノ酸にも, アミノ酸栄養効果の上に果たす積極的な意義が認められた。","PeriodicalId":86661,"journal":{"name":"[Eiyo to shokuryo] Journal of the Japanese Society of Food and Nutrition","volume":"181 2","pages":"402-413"},"PeriodicalIF":0.0000,"publicationDate":"1969-01-01","publicationTypes":"Journal Article","fieldsOfStudy":null,"isOpenAccess":false,"openAccessPdf":"","citationCount":"1","resultStr":null,"platform":"Semanticscholar","paperid":null,"PeriodicalName":"[Eiyo to shokuryo] Journal of the Japanese Society of Food and Nutrition","FirstCategoryId":"1085","ListUrlMain":"https://doi.org/10.4327/JSNFS1949.22.402","RegionNum":0,"RegionCategory":null,"ArticlePicture":[],"TitleCN":null,"AbstractTextCN":null,"PMCID":null,"EPubDate":"","PubModel":"","JCR":"","JCRName":"","Score":null,"Total":0}