T. Cho, H. Hamatake, Takeshi Hirota, H. Kaminishi, Y. Hagihara, Kenji Watanabe
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Molecular Biological Approach to Morphological Differentiation in Candida albicans
Candida albicansの二形性発現のメカニズムを解明する目的で,規則正しい細胞周期を繰返しながら対数増殖を行っている酵母形発育菌から,germ tube形成を誘導する培地を2種類作製した.1つは,グルコース培地で,この培地で高いgerm tube形成率を得るには,対数期の菌を飢餓処理後用いなければならなかった.他方は,N-アセチルグルコサミン培地で,この場合には菌の前処理は必須ではなかった.この2種類の培地における飢餓処理と形態発現の関係を考察する上で,次のような仮説を立てた.飢餓処理のような増殖停止状態では,酵母形発育遺伝子は抑制される.更に,N-アセチルグルコサミン培地においても,一時的に同様の状況が出現する.以上の仮説を証明するために,増殖停止およびN-アセチルグルコサミン培地接種直後の菌に共通して出現するmRNAをDifferential Display法で検索したところ,電気泳動ゲル上に興味のあるバンドが数種得られた.現在これらのバンドのクローニングおよびシークエンスを行っている.