T. Katoh, Rhuji Maruyama, K. Nishioka, S. Takagi
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Isolation of Fungi from Normal-looking Skin and Scalp
健常な皮膚と頭髪からのCandida albicansをはじめとする真菌の検出を試みた.対象は皮膚・粘膜カンジダ症患者26例,血液疾患患者19例,ステロイド剤内服患者14例,糖尿病,悪性腫瘍,膠原病の基礎疾患を有する患者18例,基礎疾患を持たない真菌症,膿皮症などの皮膚感染症患者25例,および健常人28人の合計130例である.培地としてクロラムフェニコールを添加したサブローブドウ糖寒天平板培地を用いた.下顎,第3指間は綿棒塗抹法,指腹はFinger-Press法,頭髪はヘアーブラシ法で培養した.C.albicansは健常人の皮膚からは1人も検出されなかったが,皮膚・粘膜カンジダ症群の26例中15例(57.7%)から検出され,非病変皮膚も保菌されている頻度が高いことが分かった.血液疾患群ではC.albicansが19例中2例から検出されたが,その他の真菌の検出率は他群より低く,Penicillium spp.を1例,その他の酵母を3例から検出したのみであった.全症例の検出率を部位別にみると,Aspergillus spp., Penicillium spp.,黒色真菌,その他の糸状菌は頭髪がその他の部位より高かった.一方,血液疾患群の頭髪は化学療法による脱毛が多いために,7例しか検索できなかったが,黒色真菌を1例から検出したのみであった.以上より,皮膚の真菌は頭髪に付着した菌がfocusになっている可能性が高く,血液疾患群は脱毛のため頭髪に真菌が付着しにくく,その結果,皮膚からの検出率も低いと結論した.