{"title":"利用真空低温烹调法烹调鹿肉作为食物资源的可能性","authors":"Saho Morishita, Eiko Kawakami, T. Yoneya","doi":"10.2740/jisdh.30.2_95","DOIUrl":null,"url":null,"abstract":"日本は国土の70%弱が森林に覆われており,人々は古 来より山の恵みを受けて生きてきた。山に生息する鹿や 猪といった獣肉は貴重なたんぱく源として人々に根付き, 肉食を禁じられた時代にあっても「もみじ」や「ぼたん」 と称して,食されてきた文化がある。 環境省が実施したニホンジカの個体数推計によると, 2016年度末の個体数中央値は約272万頭であり,ニホンジ カは20年間で約 5倍に増加している。近年の鹿の生息数 増加や生息域拡大は,自然生態系,農林水産業及び生活 環境に深刻な被害を及ぼしており,2017年度における鹿 による農作物の被害額は約55億円に上る。このため,環 境省と農林水産省は2013年12月に「抜本的な鳥獣捕獲強 化対策」を共同で取りまとめ,「ニホンジカの個体数を10 年後(2023年)までに半減すること」を当面の捕獲目標 とした。これを達成するためには,2017年度における 鹿捕獲率の約1.45倍の捕獲を2019年度以降続ける必要が あると予測している。しかし,捕獲された鹿のうちジ ビエ肉として利用されたのはわずか 9%であり,ほとん どは利用されることなく埋設・焼却により廃棄処分され ている。これは環境衛生的にも,倫理的にも問題である。 農林水産省は,2019年度までに鹿肉を含むジビエ肉の 食肉利用率を倍増させることを目標としているが,現 代では,牛,豚,鶏などの家畜肉がスーパーマーケット 等で誰でも安価に入手できるようになり,鹿肉が食卓に のぼることは山間部の一部の家庭を除きほとんどなく, 一般消費者が日常的に鹿肉を入手できる流通経路はない。 真空低温調理法を用いた鹿肉料理の食資源としての可能性","PeriodicalId":14708,"journal":{"name":"Journal for The Integrated Study of Dietary Habits","volume":"13 1","pages":""},"PeriodicalIF":0.0000,"publicationDate":"2019-01-01","publicationTypes":"Journal Article","fieldsOfStudy":null,"isOpenAccess":false,"openAccessPdf":"","citationCount":"0","resultStr":"{\"title\":\"Possibility of venison cuisine as a food resource using vacuum low temperature cooking method\",\"authors\":\"Saho Morishita, Eiko Kawakami, T. Yoneya\",\"doi\":\"10.2740/jisdh.30.2_95\",\"DOIUrl\":null,\"url\":null,\"abstract\":\"日本は国土の70%弱が森林に覆われており,人々は古 来より山の恵みを受けて生きてきた。山に生息する鹿や 猪といった獣肉は貴重なたんぱく源として人々に根付き, 肉食を禁じられた時代にあっても「もみじ」や「ぼたん」 と称して,食されてきた文化がある。 環境省が実施したニホンジカの個体数推計によると, 2016年度末の個体数中央値は約272万頭であり,ニホンジ カは20年間で約 5倍に増加している。近年の鹿の生息数 増加や生息域拡大は,自然生態系,農林水産業及び生活 環境に深刻な被害を及ぼしており,2017年度における鹿 による農作物の被害額は約55億円に上る。このため,環 境省と農林水産省は2013年12月に「抜本的な鳥獣捕獲強 化対策」を共同で取りまとめ,「ニホンジカの個体数を10 年後(2023年)までに半減すること」を当面の捕獲目標 とした。これを達成するためには,2017年度における 鹿捕獲率の約1.45倍の捕獲を2019年度以降続ける必要が あると予測している。しかし,捕獲された鹿のうちジ ビエ肉として利用されたのはわずか 9%であり,ほとん どは利用されることなく埋設・焼却により廃棄処分され ている。これは環境衛生的にも,倫理的にも問題である。 農林水産省は,2019年度までに鹿肉を含むジビエ肉の 食肉利用率を倍増させることを目標としているが,現 代では,牛,豚,鶏などの家畜肉がスーパーマーケット 等で誰でも安価に入手できるようになり,鹿肉が食卓に のぼることは山間部の一部の家庭を除きほとんどなく, 一般消費者が日常的に鹿肉を入手できる流通経路はない。 真空低温調理法を用いた鹿肉料理の食資源としての可能性\",\"PeriodicalId\":14708,\"journal\":{\"name\":\"Journal for The Integrated Study of Dietary Habits\",\"volume\":\"13 1\",\"pages\":\"\"},\"PeriodicalIF\":0.0000,\"publicationDate\":\"2019-01-01\",\"publicationTypes\":\"Journal Article\",\"fieldsOfStudy\":null,\"isOpenAccess\":false,\"openAccessPdf\":\"\",\"citationCount\":\"0\",\"resultStr\":null,\"platform\":\"Semanticscholar\",\"paperid\":null,\"PeriodicalName\":\"Journal for The Integrated Study of Dietary Habits\",\"FirstCategoryId\":\"1085\",\"ListUrlMain\":\"https://doi.org/10.2740/jisdh.30.2_95\",\"RegionNum\":0,\"RegionCategory\":null,\"ArticlePicture\":[],\"TitleCN\":null,\"AbstractTextCN\":null,\"PMCID\":null,\"EPubDate\":\"\",\"PubModel\":\"\",\"JCR\":\"\",\"JCRName\":\"\",\"Score\":null,\"Total\":0}","platform":"Semanticscholar","paperid":null,"PeriodicalName":"Journal for The Integrated Study of Dietary Habits","FirstCategoryId":"1085","ListUrlMain":"https://doi.org/10.2740/jisdh.30.2_95","RegionNum":0,"RegionCategory":null,"ArticlePicture":[],"TitleCN":null,"AbstractTextCN":null,"PMCID":null,"EPubDate":"","PubModel":"","JCR":"","JCRName":"","Score":null,"Total":0}