T. Oki, T. Akai, M. Yamashita
{"title":"从荧光灯污泥中回收稀土荧光粉的材料回收技术——开创未来资源循环","authors":"T. Oki, T. Akai, M. Yamashita","doi":"10.5571/SYNTHENG.11.1_34_47","DOIUrl":null,"url":null,"abstract":"−33− Synthesiology Vol.11 No.1 pp.33–45(Mar. 2018) 1 はじめに 我が国は金属資源の大部分を輸入に依存している。特 にハイテク機器の製造に欠かせないレアメタルは世界最大 の輸入国であり、レアメタル資源の輸入によって製造業が 成立しているといっても良い。レアメタル供給の問題は、多 くが副産物で生産コントロールが難しい点、消費量が少な いため寡占状態になりやすく、国際情勢に左右されやすい 点にある。ゆっくりと枯渇に向かうベースメタルに比べ、産 出国事情等人為的要素に影響されやすいレアメタルは、い つ、どの金属の供給が滞るかを予測することが難しい。 レアメタルの 1 種であるレアアース(17 元素)は、中国 が市場を独占している。対日禁輸政策やその後の輸出量 制限により、一時的だが、国内産業が大きな打撃を被った 「レアアース危機」は記憶に新しい。レアアース資源は、 アメリカ、オーストラリア等世界中に存在し、我が国の排 他的経済水域(EEZ)内の海底下にも堆積していることは 近年話題にもなった。中国が現在の市場獲得に至った理由 は、極めて有力な鉱山を有しているためである。一つは他 のレアアース鉱山に見られる放射性不純物をほとんど含ま ないこと。このため、簡易な資源処理で生産が可能である。 もう一つは、磁石や蛍光材料として利用されるディスプロ シウムやテルビウム等、重レアアースに富んでいることであ る。特に低炭素化に向けた世界的な動きの中、高性能モー ター等の製造に必要な重レアアース資源は、注目度が高い。 この研究は、レアアース危機が本格化する前に端を発す る。2005 年頃、価格が徐々に上昇してきたことから、手 付かずの国内都市鉱山資源が俄かに注目されてきた。著者 は、その頃より、磁石やコンデンサ等の物理選別技術開発 大木 達也 、赤井 智子 、山下 勝 2","PeriodicalId":39206,"journal":{"name":"Synthesiology","volume":"11 1","pages":"33-45"},"PeriodicalIF":0.0000,"publicationDate":"2018-01-01","publicationTypes":"Journal Article","fieldsOfStudy":null,"isOpenAccess":false,"openAccessPdf":"https://sci-hub-pdf.com/10.5571/SYNTHENG.11.1_34_47","citationCount":"1","resultStr":"{\"title\":\"Materials recycling technology for recovering rare earth fluorescent powder from fluorescent lamp sludge: — Pioneering near-future resource circulation —\",\"authors\":\"T. Oki, T. Akai, M. Yamashita\",\"doi\":\"10.5571/SYNTHENG.11.1_34_47\",\"DOIUrl\":null,\"url\":null,\"abstract\":\"−33− Synthesiology Vol.11 No.1 pp.33–45(Mar. 2018) 1 はじめに 我が国は金属資源の大部分を輸入に依存している。特 にハイテク機器の製造に欠かせないレアメタルは世界最大 の輸入国であり、レアメタル資源の輸入によって製造業が 成立しているといっても良い。レアメタル供給の問題は、多 くが副産物で生産コントロールが難しい点、消費量が少な いため寡占状態になりやすく、国際情勢に左右されやすい 点にある。ゆっくりと枯渇に向かうベースメタルに比べ、産 出国事情等人為的要素に影響されやすいレアメタルは、い つ、どの金属の供給が滞るかを予測することが難しい。 レアメタルの 1 種であるレアアース(17 元素)は、中国 が市場を独占している。対日禁輸政策やその後の輸出量 制限により、一時的だが、国内産業が大きな打撃を被った 「レアアース危機」は記憶に新しい。レアアース資源は、 アメリカ、オーストラリア等世界中に存在し、我が国の排 他的経済水域(EEZ)内の海底下にも堆積していることは 近年話題にもなった。中国が現在の市場獲得に至った理由 は、極めて有力な鉱山を有しているためである。一つは他 のレアアース鉱山に見られる放射性不純物をほとんど含ま ないこと。このため、簡易な資源処理で生産が可能である。 もう一つは、磁石や蛍光材料として利用されるディスプロ シウムやテルビウム等、重レアアースに富んでいることであ る。特に低炭素化に向けた世界的な動きの中、高性能モー ター等の製造に必要な重レアアース資源は、注目度が高い。 この研究は、レアアース危機が本格化する前に端を発す る。2005 年頃、価格が徐々に上昇してきたことから、手 付かずの国内都市鉱山資源が俄かに注目されてきた。著者 は、その頃より、磁石やコンデンサ等の物理選別技術開発 大木 達也 、赤井 智子 、山下 勝 2\",\"PeriodicalId\":39206,\"journal\":{\"name\":\"Synthesiology\",\"volume\":\"11 1\",\"pages\":\"33-45\"},\"PeriodicalIF\":0.0000,\"publicationDate\":\"2018-01-01\",\"publicationTypes\":\"Journal Article\",\"fieldsOfStudy\":null,\"isOpenAccess\":false,\"openAccessPdf\":\"https://sci-hub-pdf.com/10.5571/SYNTHENG.11.1_34_47\",\"citationCount\":\"1\",\"resultStr\":null,\"platform\":\"Semanticscholar\",\"paperid\":null,\"PeriodicalName\":\"Synthesiology\",\"FirstCategoryId\":\"1085\",\"ListUrlMain\":\"https://doi.org/10.5571/SYNTHENG.11.1_34_47\",\"RegionNum\":0,\"RegionCategory\":null,\"ArticlePicture\":[],\"TitleCN\":null,\"AbstractTextCN\":null,\"PMCID\":null,\"EPubDate\":\"\",\"PubModel\":\"\",\"JCR\":\"Q4\",\"JCRName\":\"Social Sciences\",\"Score\":null,\"Total\":0}","platform":"Semanticscholar","paperid":null,"PeriodicalName":"Synthesiology","FirstCategoryId":"1085","ListUrlMain":"https://doi.org/10.5571/SYNTHENG.11.1_34_47","RegionNum":0,"RegionCategory":null,"ArticlePicture":[],"TitleCN":null,"AbstractTextCN":null,"PMCID":null,"EPubDate":"","PubModel":"","JCR":"Q4","JCRName":"Social Sciences","Score":null,"Total":0}
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