硫酸甘聚糖对肠道黏蛋白的影响

Pub Date : 2023-09-25 DOI:10.4052/tigg.2219.1j
Hirohito Abo, Hiroto Kawashima
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摘要

在肠管中,粘蛋白发挥着隔开肠道细菌和宿主的物理屏障的功能。MUC2粘蛋白是经过高度O结合糖链修饰的糖蛋白,所添加的糖链是粘蛋白功能表达所必需的翻译后修饰。近年来,人们逐渐发现具有复杂结构的MUC2糖链的特定结构单位发挥着特有的生理功能。特别是,无蛋白糖链中的N-乙酰半乳糖酸胺和半乳糖的硫酸化是肠道屏障功能所必需的糖链结构。另外,肠道细菌通过使用特定的硫酸基分解酶,将粘蛋白糖链作为营养源利用,并附着到肠道。另一方面,肠道细菌通过糖转移酶的表达诱导,控制宿主的糖链修饰。最近,关于粘蛋白糖链的结构和功能的研究表明,粘蛋白不仅具有物理屏障的功能,还是控制与肠道细菌之间复杂相互作用的分子。本文将在介绍MUC2粘蛋白及其糖链修饰功能的同时,特别介绍粘蛋白糖链的硫酸化修饰。
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Significance of Sulfated Glycans on Mucins in the Gut
腸管において、ムチンは腸内細菌と宿主を隔てる物理的バリアとして機能する。MUC2ムチンは、高度にO結合型糖鎖修飾を受けた糖タンパク質で、付加する糖鎖はムチンの機能発現に必須の翻訳後修飾である。近年、複雑な構造をもつMUC2糖鎖の特定の構造単位が特有の生理機能を果たすことが見出されつつある。特に、ムチン糖鎖におけるN-アセチルガラクトサミンとガラクトースの硫酸化は、腸管バリア機能に必須の糖鎖構造であることが示された。また、腸内細菌は特定の硫酸基分解酵素を用いることで、ムチン糖鎖を栄養源として利用し、腸へと生着する。一方、腸内細菌は糖転移酵素の発現誘導を介して、宿主の糖鎖修飾を制御する。このように、昨今のムチン糖鎖の構造と機能に関する研究から、ムチンは単に物理的バリアとして機能するのではなく、腸内細菌との複雑な相互作用を制御する分子であることが明らかにされつつある。本稿では、 MUC2ムチンおよびその糖鎖修飾の機能に触れながら、特にムチン糖鎖の硫酸化修飾について解説したい。
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