针对ARDS的腹卧位疗法中小肠憩室穿通发病死亡1例(Perforation of small bowel diverticulum during prone positiontherapy for ARDS: a情况报告)

鈴木 剛, 上野 智史, 矢野 徹宏, 岩渕 雅洋, 小野寺 誠, 喜古 雄一郎, 伊関 憲
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摘要

要点腹内卧位疗法是对ARDS有效的治疗方法。另一方面,有报告指出腹内卧位疗法有压挫伤等许多并发症。因为经历了腹内卧位疗法中从小肠憩室穿通到败血症性休克而死亡的病例,所以报告。81岁男性,既往对回肠憩室炎施行回盲部切除术。COVID - 19发病第二天被诊断为中等症II。发病第7天发现氧气化恶化,开始进行人工呼吸管理。此后氧气化仍未得到改善,从发病第15天开始采用了腹卧位疗法。引入腹卧位疗法后,炎症反应明显上升。发病第18天休克,不久死亡。死亡时影像诊断认定空肠肠管膜内形成脓肿。病理解剖发现空肠肠管膜内有大便流出,空肠憩室穿通肠管膜。腹内卧位疗法中承认的合并症以压挫伤最多,发生在面部和四肢骨盆,而对腹腔内的压损伤则很难被考虑。如果存在小肠憩室,则需要考虑腹内卧位疗法中由于腹腔内压的上升或直接的压迫,导致憩室的脆弱部分负荷增加而引起肠管损伤的可能性。但是,小肠憩室是一种比较罕见的疾病,在引入腹内卧位疗法前认知困难。在腹内卧位疗法中,如果发现病情恶化,应怀疑腹腔内,特别是肠管损伤,有必要进行CT检查。
本文章由计算机程序翻译,如有差异,请以英文原文为准。
ARDSに対する腹臥位療法中に小腸憩室穿通を発症し死亡した1例(Perforation of small bowel diverticulum during prone position therapy for ARDS: a case report)
要旨 腹臥位療法はARDSに対して有効な治療法である。一方,腹臥位療法には圧挫傷など多くの合併症が報告されている。腹臥位療法中に小腸憩室穿通から敗血症性ショックに至り死亡した症例を経験したので報告する。81歳の男性,既往歴に回腸憩室炎に対し回盲部切除術が施行されている。COVID–19の発症2日目に中等症IIと診断された。発症7日目に酸素化の増悪を認め人工呼吸管理を開始した。その後も酸素化は改善せず発症15日目から腹臥位療法を導入した。腹臥位療法導入後から炎症反応の上昇を認めた。発症18日目にショック状態となり,まもなく死亡した。死亡時画像診断では空腸腸管膜内に膿瘍の形成を認めた。病理解剖で空腸腸管膜内に便汁の漏出を認め,空腸憩室が腸管膜へ穿通していた。腹臥位療法中に認める合併症は圧挫傷が最も多く,顔面や四肢骨盤に発生する一方で,腹腔内への圧損傷は考慮されにくい。小腸憩室が存在する場合には腹臥位療法中に腹腔内圧の上昇,もしくは直接的な圧迫により憩室の脆弱部分に負荷がかかり腸管損傷を引き起こす可能性を考慮する必要がある。しかし,小腸憩室は比較的稀な疾患であり腹臥位療法の導入前に認知が困難である。腹臥位療法中に状態の悪化を認めた場合には腹腔内,とくに腸管損傷を疑ってCT検査を行う必要がある。
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