Y. Sugimoto, K. Tsuboi, S. Narumiya, A. Ichikawa
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Reproductive function of prostanoids: Lessons from receptor-deficient mice
プロスタノイ ドは,ア ラキ ドン酸からシクロオキシゲナ ーゼ(COX)を 律速酵素 として合成 され るプロスタグラン ジン(PG)と トロンボキサ ンの総称であり,全 身のさまざ まな組織 ・細胞で産生 され,多 彩な作用を発揮する.ア ス ピリンなどの抗炎症薬が,COX阻 害によって解熱 ・鎮痛 など多彩な薬理作用を示すことから,内 因性プロスタノイ ドは,多 くの生理機能や病態発現 にかかわることが示唆さ れてきた.プ ロスタノイ ドは,子 宮収縮物質として産婦人 科医によって発見 された経緯 に見られるように,生 殖生理 と密接な関係がある.な かで もPGE2とPGF2aは,分 娩, 排卵など雌性の生殖生理の多 くに影響することが知 られて いる.し か しながら,個 々のプロセスにおけるその生理的 意義については不明な点が多かった. プロスタノイ ドの作用は,標 的細胞の細胞膜上に存在す る特異受容体を介 して発揮 され る1),最 も代表的なプG7ス タノイ ドであるPGE2の 受容体 には4種 類のサブタイプ (EP1,EP2,EP3,EP4)が 存在 し,そ れぞれ異なる情報伝達 系に共役する.し か しながらこれらのサブタイプに特異的 に作用するアゴニス トやアンタゴニス トはごく最近まで存 在せず,個 々のサブタイプの機能が,PGE2の どの作用に 対応 しているのかはほとんど不明であった.そ こで筆者 ら は,8種 類存在するプロスタノイド受容体の個々について その遣伝子欠損マ ウスを作成 しその表現型を解析 してき た2).こ こでは,生 殖生理に異常を示 したPGF受 容体(FP )欠損マウスとEP2受 容体欠損 マウスの解析結果 について 述べる.