{"title":"针对肠道运动的N- 2- metoxy -4-amino-5-chlorobenzalnide dihydrochloride (Metoclopramide)的作用机制","authors":"武彦 福原, 沃 中山, 博之 福田, 俊昭 禰屋","doi":"10.1540/JSMR1965.2.22","DOIUrl":null,"url":null,"abstract":"1) 各種動物特にネズミの別出小腸片の運動におよぼすmetoclopramideの影響ならびにこの薬物の作用点を研究した.2) (a)この薬物は一般に小腸運動の亢進をひきおこした.そして(b)神経節遮断剤, nicotineあるいはhexamethonium適用後においても, またatropine適用後においても, これら薬物の適用前に匹敵する亢進効果をひきおこした.(c)他方この薬物適用後間もなく神経節刺激剤DMPPは無効となり, nicotine適用によって現われるべき一過性亢進効果も認められなくなった.(d)またこの薬物の大量適用後においては腸間膜動脈神経刺激は全く無効であった.3) この薬物の大量適用によって小腸の緊張が極度にたかめられた後に, さらにこの薬物を適用すると著明な緊張低下がおこった.4) これを要するにmetoclopramideは,(a)腸壁内神経要素に対して麻痺的に作用し,(b)筋自身に対しては, 一般に運動亢進的に作用するが, 筋が特殊な状態, たとえば, 異常な緊張上昇状態におかれた場合には.逆に抑制的に作用すると結論することができよう.","PeriodicalId":156233,"journal":{"name":"Japanese Journal of Smooth Muscle Research","volume":"14 1","pages":"0"},"PeriodicalIF":0.0000,"publicationDate":"1966-06-20","publicationTypes":"Journal Article","fieldsOfStudy":null,"isOpenAccess":false,"openAccessPdf":"","citationCount":"4","resultStr":"{\"title\":\"腸管運動に対するN-(diethylaminoethyl)-2-methoxy-4-amino-5-chlorobenzalnide dihydrochloride (Métoclopramide) の作用機序\",\"authors\":\"武彦 福原, 沃 中山, 博之 福田, 俊昭 禰屋\",\"doi\":\"10.1540/JSMR1965.2.22\",\"DOIUrl\":null,\"url\":null,\"abstract\":\"1) 各種動物特にネズミの別出小腸片の運動におよぼすmetoclopramideの影響ならびにこの薬物の作用点を研究した.2) (a)この薬物は一般に小腸運動の亢進をひきおこした.そして(b)神経節遮断剤, nicotineあるいはhexamethonium適用後においても, またatropine適用後においても, これら薬物の適用前に匹敵する亢進効果をひきおこした.(c)他方この薬物適用後間もなく神経節刺激剤DMPPは無効となり, nicotine適用によって現われるべき一過性亢進効果も認められなくなった.(d)またこの薬物の大量適用後においては腸間膜動脈神経刺激は全く無効であった.3) この薬物の大量適用によって小腸の緊張が極度にたかめられた後に, さらにこの薬物を適用すると著明な緊張低下がおこった.4) これを要するにmetoclopramideは,(a)腸壁内神経要素に対して麻痺的に作用し,(b)筋自身に対しては, 一般に運動亢進的に作用するが, 筋が特殊な状態, たとえば, 異常な緊張上昇状態におかれた場合には.逆に抑制的に作用すると結論することができよう.\",\"PeriodicalId\":156233,\"journal\":{\"name\":\"Japanese Journal of Smooth Muscle Research\",\"volume\":\"14 1\",\"pages\":\"0\"},\"PeriodicalIF\":0.0000,\"publicationDate\":\"1966-06-20\",\"publicationTypes\":\"Journal Article\",\"fieldsOfStudy\":null,\"isOpenAccess\":false,\"openAccessPdf\":\"\",\"citationCount\":\"4\",\"resultStr\":null,\"platform\":\"Semanticscholar\",\"paperid\":null,\"PeriodicalName\":\"Japanese Journal of Smooth Muscle Research\",\"FirstCategoryId\":\"1085\",\"ListUrlMain\":\"https://doi.org/10.1540/JSMR1965.2.22\",\"RegionNum\":0,\"RegionCategory\":null,\"ArticlePicture\":[],\"TitleCN\":null,\"AbstractTextCN\":null,\"PMCID\":null,\"EPubDate\":\"\",\"PubModel\":\"\",\"JCR\":\"\",\"JCRName\":\"\",\"Score\":null,\"Total\":0}","platform":"Semanticscholar","paperid":null,"PeriodicalName":"Japanese Journal of Smooth Muscle Research","FirstCategoryId":"1085","ListUrlMain":"https://doi.org/10.1540/JSMR1965.2.22","RegionNum":0,"RegionCategory":null,"ArticlePicture":[],"TitleCN":null,"AbstractTextCN":null,"PMCID":null,"EPubDate":"","PubModel":"","JCR":"","JCRName":"","Score":null,"Total":0}
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腸管運動に対するN-(diethylaminoethyl)-2-methoxy-4-amino-5-chlorobenzalnide dihydrochloride (Métoclopramide) の作用機序
1) 各種動物特にネズミの別出小腸片の運動におよぼすmetoclopramideの影響ならびにこの薬物の作用点を研究した.2) (a)この薬物は一般に小腸運動の亢進をひきおこした.そして(b)神経節遮断剤, nicotineあるいはhexamethonium適用後においても, またatropine適用後においても, これら薬物の適用前に匹敵する亢進効果をひきおこした.(c)他方この薬物適用後間もなく神経節刺激剤DMPPは無効となり, nicotine適用によって現われるべき一過性亢進効果も認められなくなった.(d)またこの薬物の大量適用後においては腸間膜動脈神経刺激は全く無効であった.3) この薬物の大量適用によって小腸の緊張が極度にたかめられた後に, さらにこの薬物を適用すると著明な緊張低下がおこった.4) これを要するにmetoclopramideは,(a)腸壁内神経要素に対して麻痺的に作用し,(b)筋自身に対しては, 一般に運動亢進的に作用するが, 筋が特殊な状態, たとえば, 異常な緊張上昇状態におかれた場合には.逆に抑制的に作用すると結論することができよう.