Saeko Furuya, M. Tamura
{"title":"诱发幼儿自主运动的游戏设备案例研究","authors":"Saeko Furuya, M. Tamura","doi":"10.4107/GYM.11.1","DOIUrl":null,"url":null,"abstract":"1.緒 言 幼児を取り巻く社会環境の変化による体力低下の 問題を受け、文部科学省は 2012年 3月に幼児期運 動指針 を策定した。指針では、「幼児期における 運動については、適切に構成された環境の下で、幼 児が自発的に取り組む様々な遊びを中心に体を動か すことを通して、生涯にわたって心身ともに健康的 に生きるための基礎を培うことが必要である。ま た、遊びとしての運動は、大人が一方的に幼児にさ せるのではなく、幼児が自分たちの興味や関心に基 づいて進んで行うことが大切であるため、幼児が自 分たちで考え工夫し挑戦できるような指導が求めら れる。」とされている。また、上記の内容を推進す るに当たり、「友達と一緒に楽しく遊ぶ中で多様な 動きを経験できるよう、幼児が自発的に体を動かし たくなる環境の構成を工夫すること」の必要性が述 べられている。この指針では、幼児期における運動 が、多様な動きから成る遊び(以下、運動遊びとす る)であることの重要性および、そのために環境の 構成を工夫することの必要性が述べられている。 現在、保育所や幼稚園といった幼児教育現場にお いては、運動遊びという名称のもと、様々な取り組 みがなされている。しかし、上記のように、幼児が 自発的に行う運動遊びの重要性が示されているにも 関わらず、先行事例の多くは、「何かをやらせる」 プログラムが多いのが現状である。杉原 は、運 動指導を取り入れている幼稚園の方が、取り入れて いない園に比べて、幼児の運動能力が低いという研 究結果を発表しており、その原因として、運動の一 斉指導の弊害を指摘している。具体的には、運動が 一斉指導のかたちで指導されることにより、運動の 多様性や実質的な運動時間が減少すること、決めら れた運動を一方的に繰り返しやらされるため、運動 遊びに対する子どもの意欲が低下してしまうことが 挙げられている。この結果は、運動指導そのものの 是非というよりも、運動指導の内容を吟味する必要 性を問うていると考える。 ところで、「幼児が自発的に体を動かしたくなる 環境」において運動遊具は大切な役割を担っている。 幼児が自発的に様々な運動遊びを展開できる運動遊 具の条件として、先行研究では適度のリスクを備え ていること、多様な遊びを展開できること が挙 げられている。筆者は、「適度のリスク」は運動遊 具の不安定性(=アンバランス)にあると考え、遊 び方が決まっておらず、多様な用具特性を持つ「バ ランス遊具」である、ビリボ(MOLUK社、スイス) に着目した(写真 1参照)。ビリボは、高密度ポリ エチレン製の遊具で、耐加重100kgのため、中に入っ たり上に乗ったりと、様々な遊びを展開することが できる。また最大の特徴は、取り扱い説明書等で遊 び方を限定しておらず、使用者自らが使用方法を創 造することを重視しているところである。 筑波大学体育学紀要 Bull. Facul. Health & Sci., Univ. of Tsukuba 36 161-163, 2013","PeriodicalId":442361,"journal":{"name":"Journal of Gymnastics for All","volume":"27 12","pages":"0"},"PeriodicalIF":0.0000,"publicationDate":"1900-01-01","publicationTypes":"Journal Article","fieldsOfStudy":null,"isOpenAccess":false,"openAccessPdf":"","citationCount":"0","resultStr":"{\"title\":\"A Case Study of the Play Equipment that Elicit Voluntary Movements of Young Children\",\"authors\":\"Saeko Furuya, M. Tamura\",\"doi\":\"10.4107/GYM.11.1\",\"DOIUrl\":null,\"url\":null,\"abstract\":\"1.緒 言 幼児を取り巻く社会環境の変化による体力低下の 問題を受け、文部科学省は 2012年 3月に幼児期運 動指針 を策定した。指針では、「幼児期における 運動については、適切に構成された環境の下で、幼 児が自発的に取り組む様々な遊びを中心に体を動か すことを通して、生涯にわたって心身ともに健康的 に生きるための基礎を培うことが必要である。ま た、遊びとしての運動は、大人が一方的に幼児にさ せるのではなく、幼児が自分たちの興味や関心に基 づいて進んで行うことが大切であるため、幼児が自 分たちで考え工夫し挑戦できるような指導が求めら れる。」とされている。また、上記の内容を推進す るに当たり、「友達と一緒に楽しく遊ぶ中で多様な 動きを経験できるよう、幼児が自発的に体を動かし たくなる環境の構成を工夫すること」の必要性が述 べられている。この指針では、幼児期における運動 が、多様な動きから成る遊び(以下、運動遊びとす る)であることの重要性および、そのために環境の 構成を工夫することの必要性が述べられている。 現在、保育所や幼稚園といった幼児教育現場にお いては、運動遊びという名称のもと、様々な取り組 みがなされている。しかし、上記のように、幼児が 自発的に行う運動遊びの重要性が示されているにも 関わらず、先行事例の多くは、「何かをやらせる」 プログラムが多いのが現状である。杉原 は、運 動指導を取り入れている幼稚園の方が、取り入れて いない園に比べて、幼児の運動能力が低いという研 究結果を発表しており、その原因として、運動の一 斉指導の弊害を指摘している。具体的には、運動が 一斉指導のかたちで指導されることにより、運動の 多様性や実質的な運動時間が減少すること、決めら れた運動を一方的に繰り返しやらされるため、運動 遊びに対する子どもの意欲が低下してしまうことが 挙げられている。この結果は、運動指導そのものの 是非というよりも、運動指導の内容を吟味する必要 性を問うていると考える。 ところで、「幼児が自発的に体を動かしたくなる 環境」において運動遊具は大切な役割を担っている。 幼児が自発的に様々な運動遊びを展開できる運動遊 具の条件として、先行研究では適度のリスクを備え ていること、多様な遊びを展開できること が挙 げられている。筆者は、「適度のリスク」は運動遊 具の不安定性(=アンバランス)にあると考え、遊 び方が決まっておらず、多様な用具特性を持つ「バ ランス遊具」である、ビリボ(MOLUK社、スイス) に着目した(写真 1参照)。ビリボは、高密度ポリ エチレン製の遊具で、耐加重100kgのため、中に入っ たり上に乗ったりと、様々な遊びを展開することが できる。また最大の特徴は、取り扱い説明書等で遊 び方を限定しておらず、使用者自らが使用方法を創 造することを重視しているところである。 筑波大学体育学紀要 Bull. Facul. Health & Sci., Univ. of Tsukuba 36 161-163, 2013\",\"PeriodicalId\":442361,\"journal\":{\"name\":\"Journal of Gymnastics for All\",\"volume\":\"27 12\",\"pages\":\"0\"},\"PeriodicalIF\":0.0000,\"publicationDate\":\"1900-01-01\",\"publicationTypes\":\"Journal Article\",\"fieldsOfStudy\":null,\"isOpenAccess\":false,\"openAccessPdf\":\"\",\"citationCount\":\"0\",\"resultStr\":null,\"platform\":\"Semanticscholar\",\"paperid\":null,\"PeriodicalName\":\"Journal of Gymnastics for All\",\"FirstCategoryId\":\"1085\",\"ListUrlMain\":\"https://doi.org/10.4107/GYM.11.1\",\"RegionNum\":0,\"RegionCategory\":null,\"ArticlePicture\":[],\"TitleCN\":null,\"AbstractTextCN\":null,\"PMCID\":null,\"EPubDate\":\"\",\"PubModel\":\"\",\"JCR\":\"\",\"JCRName\":\"\",\"Score\":null,\"Total\":0}","platform":"Semanticscholar","paperid":null,"PeriodicalName":"Journal of Gymnastics for All","FirstCategoryId":"1085","ListUrlMain":"https://doi.org/10.4107/GYM.11.1","RegionNum":0,"RegionCategory":null,"ArticlePicture":[],"TitleCN":null,"AbstractTextCN":null,"PMCID":null,"EPubDate":"","PubModel":"","JCR":"","JCRName":"","Score":null,"Total":0}
引用次数: 0