{"title":"甲基丙烯酸甲酯的精确阴离子聚合:分子量、立体规整性和端结构的同时控制","authors":"Yasuhiro Kohsaka, T. Kitayama","doi":"10.1177/0307174X1504201009","DOIUrl":null,"url":null,"abstract":"精密重合化学はこの50年で目覚ましい進歩を遂げ,分 子量や末端構造を制御した高分子合成が様々な重合プロセ スで可能になりつつある.同時に,高分子の一次構造が高 分子の特性に与える影響が明らかになり,今日では精密重 合による一次構造制御が工業的にも重要な技術として認知 されている.例えば,スチレンブタジエンゴムの重合末端 に官能基を導入すると充頡剤の分散性が向上し,ヒステリ シスロスの低減に有効であることが知られている.ポ リマーの立体規則性はその特性に強く影響し,例えばポリ メタクリル酸メチル(PMMA)のガラス転移点(Tg)は, イソタクチック(it-)PMMAでは50°C程度だが,シンジ オタクチック(st-)PMMAでは約120°Cに上昇する.こ の性質を利用し,st-PMMAをハードセグメント,ポリア クリル酸ブチル(Tg=-40~-50°C)をソフトセグメン トにもつアクリル系熱可塑性エラストマー(TPE)が工 業的に生産されている.このような精密重合による高分 子の一次構造制御についての需要の高まりを受けて,本誌 でもしばしば総説が掲載されている. 著者らはこれまで,メタクリル酸メチル(MMA)に代 表されるアクリル系モノマーの精密アニオン重合におい て,分子量と立体規則性の同時制御を可能にする立体特異 性リビング重合を達成した.最近,末端への反応性 基の導入を可能にする定量的停止反応にも成功し,三つの 構造要素の同時制御が可能になった .本稿ではその 背景について概説した後,立体規則性ポリマーの末端修飾 法,ならびに同法を利用した重合反応の解析について紹介 する.","PeriodicalId":405949,"journal":{"name":"Journal of the Society of Rubber Industry,Japan","volume":"5 1","pages":"0"},"PeriodicalIF":0.0000,"publicationDate":"2015-10-01","publicationTypes":"Journal Article","fieldsOfStudy":null,"isOpenAccess":false,"openAccessPdf":"","citationCount":"1","resultStr":"{\"title\":\"Precise Anionic Polymerization of Methyl Methacrylate: Simultaneous Control of Molecular Weight, Stereoregularity and End-Structure\",\"authors\":\"Yasuhiro Kohsaka, T. Kitayama\",\"doi\":\"10.1177/0307174X1504201009\",\"DOIUrl\":null,\"url\":null,\"abstract\":\"精密重合化学はこの50年で目覚ましい進歩を遂げ,分 子量や末端構造を制御した高分子合成が様々な重合プロセ スで可能になりつつある.同時に,高分子の一次構造が高 分子の特性に与える影響が明らかになり,今日では精密重 合による一次構造制御が工業的にも重要な技術として認知 されている.例えば,スチレンブタジエンゴムの重合末端 に官能基を導入すると充頡剤の分散性が向上し,ヒステリ シスロスの低減に有効であることが知られている.ポ リマーの立体規則性はその特性に強く影響し,例えばポリ メタクリル酸メチル(PMMA)のガラス転移点(Tg)は, イソタクチック(it-)PMMAでは50°C程度だが,シンジ オタクチック(st-)PMMAでは約120°Cに上昇する.こ の性質を利用し,st-PMMAをハードセグメント,ポリア クリル酸ブチル(Tg=-40~-50°C)をソフトセグメン トにもつアクリル系熱可塑性エラストマー(TPE)が工 業的に生産されている.このような精密重合による高分 子の一次構造制御についての需要の高まりを受けて,本誌 でもしばしば総説が掲載されている. 著者らはこれまで,メタクリル酸メチル(MMA)に代 表されるアクリル系モノマーの精密アニオン重合におい て,分子量と立体規則性の同時制御を可能にする立体特異 性リビング重合を達成した.最近,末端への反応性 基の導入を可能にする定量的停止反応にも成功し,三つの 構造要素の同時制御が可能になった .本稿ではその 背景について概説した後,立体規則性ポリマーの末端修飾 法,ならびに同法を利用した重合反応の解析について紹介 する.\",\"PeriodicalId\":405949,\"journal\":{\"name\":\"Journal of the Society of Rubber Industry,Japan\",\"volume\":\"5 1\",\"pages\":\"0\"},\"PeriodicalIF\":0.0000,\"publicationDate\":\"2015-10-01\",\"publicationTypes\":\"Journal Article\",\"fieldsOfStudy\":null,\"isOpenAccess\":false,\"openAccessPdf\":\"\",\"citationCount\":\"1\",\"resultStr\":null,\"platform\":\"Semanticscholar\",\"paperid\":null,\"PeriodicalName\":\"Journal of the Society of Rubber Industry,Japan\",\"FirstCategoryId\":\"1085\",\"ListUrlMain\":\"https://doi.org/10.1177/0307174X1504201009\",\"RegionNum\":0,\"RegionCategory\":null,\"ArticlePicture\":[],\"TitleCN\":null,\"AbstractTextCN\":null,\"PMCID\":null,\"EPubDate\":\"\",\"PubModel\":\"\",\"JCR\":\"\",\"JCRName\":\"\",\"Score\":null,\"Total\":0}","platform":"Semanticscholar","paperid":null,"PeriodicalName":"Journal of the Society of Rubber Industry,Japan","FirstCategoryId":"1085","ListUrlMain":"https://doi.org/10.1177/0307174X1504201009","RegionNum":0,"RegionCategory":null,"ArticlePicture":[],"TitleCN":null,"AbstractTextCN":null,"PMCID":null,"EPubDate":"","PubModel":"","JCR":"","JCRName":"","Score":null,"Total":0}
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