Globalization of food and the crisis of the Japanese dietary habits

Akio Shibata
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Abstract

「食」という財には,1絶対的な必需品(不足すれば 飢餓問題に発展),2食品の飽和性(消費能力に限界), 3安全性,4生鮮性,5習慣性(幼少時代の味は忘れら れない)という 5つの特徴がある。食品の飽和性という 点では,民俗学者の宮本常一は,『食生活雑考』(未来社) の中で,われわれの食生活の変遷には,「変わる部分と 変わらぬ部分の 2つがある」と指摘。江戸時代,秋田県 男鹿半島の寒風山麓で百姓をしていた人物や喜界島の住 民の日誌から,彼らの食生活が一日2,200~2,700キロカ ロリーのところに止まっていたことに気づく。「その変 わらないものは,何がそれを変えないで今日までずっと 伝えさせて来たか。そういう力はどういうものか」と考 え,「風土が非常に大きな力をもっていた」とみる。 国際商品として食糧(穀物)をみる上では,1と2が 重要である。世界の食糧市場の安定のためには,「絶対 的な必需品」と「飽和性」としての食糧の間で,需給が バランスすることが重要だ。しかし,市場メカニズムの 下ではそのバランスは容易ではない。不足するとみれば 投機マネーによって価格は高騰し,供給過剰とみれば価 格は急落する。逆に,食糧はわずかな需給バランスの変 化でも価格が乱高下する。それ故,食糧は国際市況商品 (commodity)と称され,投機マネーの対象となるので ある。
食物的全球化和日本饮食习惯的危机
“食”这一财富有以下5个特征:1绝对的必需品(如果不足就会变成饥饿问题),2食品的饱和性(消费能力有限),3安全性,4生鲜性,5习惯性(不能忘记幼年时代的味道)。在食品的饱和性这一点上,民俗学家宫本常一在《饮食生活杂考》(未来社)中指出,我们的饮食生活的变迁“有变化的部分和不变的部分两种”。从江户时代在秋田县男鹿半岛的寒风山麓做百姓的人物和喜界岛的居民的日志中,发现他们的饮食生活在一天2,200~2,700千卡罗里的地方。思考“那个不变的东西,是什么使它不变地一直流传到今天的呢?这种力量是什么”,“风土具有非常大的力量”。作为国际商品看粮食,一和二很重要。为了世界粮食市场的稳定,重要的是在“绝对必需品”和“饱和性”粮食之间保持供求平衡。但是,在市场机制下很难实现这种平衡。供不应求价格就因投机资金而暴涨,供过于求价格就暴跌。相反,粮食供求平衡的微小变化也会引起价格波动。因此,粮食被称为国际市场商品(commodity),成为投机货币的投资对象。
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