LB法および自己凝集法により作製した超薄膜の電子スペクトル—4-(4-オクタデシルオキシフェニル)エチニルピリジン—

昭彦 渋谷, 潤 大窪, 開 篠崎, 清伍 大野, 美貴 長谷川, 賢一 熊谷, 敏彦 星
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Abstract

両親媒性物質,4-(4-オクタデシルオキシフェニル)エチニルピリジン(ODOP)を新たに合成し,この物質の超薄膜をLB法および自己凝集法により作製した.ODOPのLB膜作製における最適表面圧は,49.0 mN m−1であった.自己組織化膜は,溶質濃度が3.0 × 10−4 mol dm−3以下では形成されないことがわかった.すなわち,ODOPの自己組織化膜を形成する際には,溶質の濃度に限界値がある.これらの膜の電子的性質を電子吸収,偏光吸収およびX線光電子スペクトルの立場から考察した.両方法により作製したODOPの超薄膜の構造は,同一であることがわかった.種々の表面圧で作製したLB膜のX線光電子スペクトルを測定した.単分子的に分散した系でODOPは316.9 nm(シクロヘキサン中)に第一吸収帯を示す.超薄膜を形成すると,この第一吸収帯は二つの帯,すなわち強度の強い306 nm帯と弱い ≈350 nm帯に分裂する.このスペクトル変化を励起子モデルにより考察した結果,超薄膜内での分子の配列はHerring bone構造であることが示唆された.
LB法和自凝聚法制备的超薄膜电子谱- 4-(4-八角酰氧苯)乙基吡啶-
新合成了母媒性物质4-(4-辛酰羟苯基)乙基吡啶(ODOP),并通过LB法和自凝聚法制备了该物质的超薄膜。ODOP制作LB膜的最佳表面压为49.0 mN m - 1。研究发现,溶质浓度低于3.0 × 10 - 4mol dm - 3时无法形成自组装膜。也就是说,在形成ODOP的自组装膜时,溶质的浓度有极限值。从电子吸收、偏振吸收以及X射线光电子谱的角度考察了这些膜的电子性质。据悉,采用这两种方法制成的ODOP超薄薄膜的结构相同。测量了在各种表面压下制成的LB膜的X射线光电子谱。在单分子分散的体系中,ODOP在316.9 nm(环己烷中)显示出第一吸收带。一旦形成超薄膜,该第一吸收带就会分裂成两个带,即强度强的306nm带和强度弱的(起始)350nm带。通过激发子模型考察这种光谱变化的结果表明,超薄膜内分子的排列是Herring bone结构。
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