{"title":"Preparation of Single Cellulose Nanofibers Dispersed in Water Using Aqueous Counter Collision Method","authors":"T. Kondo","doi":"10.2324/GOMU.85.400","DOIUrl":null,"url":null,"abstract":"ナノマテリアルは,基礎から応用に至るまで幅広い分野 で広く注目を集めている.特に,その比表面積の大きさに 起因する高い吸着力や強い相互作用力の発現が期待されて おり,この点に着目した材料創製が盛んに試みられている. 最近では,ナノマテリアルの応用分野は医療,環境,エレ クトロニクスなど多岐にわたっている. 一方,自然界においては,ナノサイズの物質を緻密に組 み上げることにより,生物の営みに必要な物性を有する構 造体が構築されている.代表的なナノサイズの物質(ビル ディングブロック)として,ナノファイバーが挙げられる. 例えば,植物細胞壁には,ミクロフィブリルと呼ばれる幅 約3 nmのセルロースナノファイバーが集合体となり,配 向しながら堆積しており,植物の幹や茎に高い強度を与え ている.また,甲殻類の外皮に多く存在するキチンは,カ ニの外皮の場合,幅約3 nmのキチンナノファイバーが集 積し,幅約60 nmのナノファイバーを形成する.さらに, このナノファイバーが集積し,約1 μmのファイバーとな り,このファイバーがさらに堆積することにより,外皮が 構築される.このように自然界では,ナノファイバーをビ ルディングブロックとして,水素結合やファンデルワール ス力による物理化学的な相互作用を介してファイバー同士 が集積し,構造構築されている例が多数見られる. これまでセルロース研究においては,ナノサイズのファ イバーとして,微結晶セルロース(最近では“セルロース ナノクリスタル”と呼ばれる)がよく用いられてきた.こ れは,マイクロサイズのセルロース繊維を硫酸で30°Cあ るいは40°Cで24時間処理することにより,非結晶部分を 加水分解して除いたものであり,重合度はほぼ一定で 200-250程度である.最近では,セルロースナノロッド やナノウィスカーと呼ぶこともある.1959年にMarches-","PeriodicalId":405949,"journal":{"name":"Journal of the Society of Rubber Industry,Japan","volume":"143 1","pages":"0"},"PeriodicalIF":0.0000,"publicationDate":"2012-12-15","publicationTypes":"Journal Article","fieldsOfStudy":null,"isOpenAccess":false,"openAccessPdf":"","citationCount":"5","resultStr":null,"platform":"Semanticscholar","paperid":null,"PeriodicalName":"Journal of the Society of Rubber Industry,Japan","FirstCategoryId":"1085","ListUrlMain":"https://doi.org/10.2324/GOMU.85.400","RegionNum":0,"RegionCategory":null,"ArticlePicture":[],"TitleCN":null,"AbstractTextCN":null,"PMCID":null,"EPubDate":"","PubModel":"","JCR":"","JCRName":"","Score":null,"Total":0}