{"title":"Evaluation of Resistance of Fluoroelastomer to Ozone in Water","authors":"S. Miwa, Y. Ohtake, Keiji Tanaka","doi":"10.2324/GOMU.85.81","DOIUrl":null,"url":null,"abstract":"近年,環境への負荷低減,省設備化に有利な水処理法と して,オゾンの導入が活発に行われている.オゾンは それ自身が高い酸化力を有することに加え,水中に溶解す ると自己分解反応を生じ,その過程でヒドロキシルラジカ ル(・OH)等の,オゾンより高い酸化力を有する活性酸 素種を生成する.特に・OHの標準酸化還元電位は 2.81 Vと非常に高く,オゾンと直接反応しにくい飽和脂肪 族炭化水素等に対しても速やかに反応する.このオ ゾン自己分解反応を利用した促進酸化処理法が,水中に溶 存した医薬品,農薬等の難分解性物質の除去方法として高 い効果を発揮している. 一方で水中におけるオゾンの高い反応性のため,空気中 で耐オゾン性を有するゴム材料が,オゾン水中では劣化す る場合がある.エチレンプロピレンジエンゴム(EPDM) は主鎖に不飽和炭化水素結合を持たないため,ゴムの一般 的なオゾン劣化現象である亀裂が発生しない.しかし ながら,オゾン水中では表面近傍に存在する主鎖の分解に 伴う粘着力上昇や,水相への分解物の溶出等が観測された .したがって,オゾン水使用環境にゴム製品を導入 する際は,EPDMや主鎖構造の類似したオレフィン系エ ラストマーより耐久性の高いゴム材料を使用する必要があ る. そこで,著者らは耐オゾン性に優れ,数多くのゴム種の 中でも化学安定性の最も高いフッ素ゴム(FKM)に着目 している.しかしながら,オゾン水中におけるFKMのキ ャラクタリゼーションに関する報告は皆無であり,このた め,オゾン水中におけるFKMの耐久性も検討されていな い. FKMには主鎖構造の異なる様々な種類が存在するが, ポリ(フッ化ビニリデン(VDF)-ヘキサフルオロプロ ピレン(HFP)-テトラフルオロエチレン(TFE)) (poly(VDF/HFP/TFE))等のVDF系FKMが汎用的に 用いられる.本研究ではオゾン水中における過酸化物 架橋poly(VDF/HFP/TFE)の耐久性について検討する ことを目的として,オゾン水処理した過酸化物架橋poly (VDF/HFP/TFE)の構造及び物性変化を行った.","PeriodicalId":405949,"journal":{"name":"Journal of the Society of Rubber Industry,Japan","volume":"17 1","pages":"0"},"PeriodicalIF":0.0000,"publicationDate":"2012-03-15","publicationTypes":"Journal Article","fieldsOfStudy":null,"isOpenAccess":false,"openAccessPdf":"","citationCount":"0","resultStr":null,"platform":"Semanticscholar","paperid":null,"PeriodicalName":"Journal of the Society of Rubber Industry,Japan","FirstCategoryId":"1085","ListUrlMain":"https://doi.org/10.2324/GOMU.85.81","RegionNum":0,"RegionCategory":null,"ArticlePicture":[],"TitleCN":null,"AbstractTextCN":null,"PMCID":null,"EPubDate":"","PubModel":"","JCR":"","JCRName":"","Score":null,"Total":0}