{"title":"Blend and Composite Materials based on Solid Polymer Electrolytes","authors":"Y. Tominaga","doi":"10.2324/GOMU.85.93","DOIUrl":null,"url":null,"abstract":"太陽電池,キャパシタ,燃料電池,リチウム(Li)イオン 二次電池などのエネルギー変換・貯蔵デバイスは,将来の発 電政策や自動車産業などに影響を及ぼす重要な研究対象であ るばかりか,現代社会における身近な生活には欠かせないも のとなってきている.将来的には,低炭素社会やエネルギー 問題にも貢献する中心的な重要技術である.特に,省エネや 環境問題の観点から,高エネルギー密度で長時間の動作が実 現できる新しいエネルギー貯蔵デバイスに対するニーズは非 常に高い.このような社会的背景の中で,次世代蓄電池の研 究開発が構成材料(特に,電極や電解質)の研究を中心に盛 んに行われている.電解質に関しては,ポリマーと電解液か らなるゲル電解質の発展によって,従来の電池よりもさらな るエネルギー密度の向上と大容量化が達成されたLiポリマー 二次電池が開発され,高機能携帯端末やノートパソコンなど の電子機器類に広く普及している.このような「電解質の固 体化」は,デバイスの安全性(材料の引火性や液体の漏洩・ 揮発の可能性など)の改善につながる重要なポイントである. ところが,現在市販されているゲル電解質型のLiポリマー二 次電池は,過充放電や短絡によって発火や破裂の危険性があ ることが知られている.ゲル電解質は,性能(特にイオン伝 導度)の大部分を電解液に依存しているため,重量の8割以 上が液体である.液体漏洩の可能性は低減しているものの, 引火性などの安全性はほとんど改善されていない.液体の漏 洩を防ぐための封止対策は厳重であり,そのための金属外装 パッケージはデバイスの重量増加にもつながっている.そこ で近年,液体に全く依存しない固体高分子型の電解質が再び 注目されている.電解質の完全固体化は,安全性や引火性を 改善し,軽量化の実現に貢献するばかりでなく,Liイオン二次 電池以外の新しい用途展開も期待される重要な研究である.","PeriodicalId":405949,"journal":{"name":"Journal of the Society of Rubber Industry,Japan","volume":"20 1","pages":"0"},"PeriodicalIF":0.0000,"publicationDate":"2012-06-01","publicationTypes":"Journal Article","fieldsOfStudy":null,"isOpenAccess":false,"openAccessPdf":"","citationCount":"0","resultStr":null,"platform":"Semanticscholar","paperid":null,"PeriodicalName":"Journal of the Society of Rubber Industry,Japan","FirstCategoryId":"1085","ListUrlMain":"https://doi.org/10.2324/GOMU.85.93","RegionNum":0,"RegionCategory":null,"ArticlePicture":[],"TitleCN":null,"AbstractTextCN":null,"PMCID":null,"EPubDate":"","PubModel":"","JCR":"","JCRName":"","Score":null,"Total":0}