2種のInterleukin-8(IL-8)好中球スーパーオキシドアニオン産生に及ぼす影響に関する研究

N. Iida
{"title":"2種のInterleukin-8(IL-8)好中球スーパーオキシドアニオン産生に及ぼす影響に関する研究","authors":"N. Iida","doi":"10.11501/3079841","DOIUrl":null,"url":null,"abstract":"ヒト好中球スーパーオキシドアニオン(O2-)産生に及ぼすInterleukin-8(IL-8)の影響を検討した。IL-8には主に,72個のアミノ酸よりなる[IL-8]72および77個のアミノ酸よりなる[IL-8]77があり,両者の比較検討も行った。\n\n[IL-8]72,[IL-8]77共に1×10-8M以上の濃度で好中球O2-産生を直接誘導した。しかしその活性は他の好中球走化因子であるN-formyl-methionyl-leucyl-phenylalanine(FMLP)やC5aと比較して弱く,チトクロムC還元能測定法では検出困難であり,高感度なO2-測定法である2-methyl-6-phenyl-3,7-dihydroimidazo[1,2-a]pyrazin-3-one(CLA)依存性化学発光法で測定可能であった。[IL-8]72あるいは[IL-8]77による化学発光パターン(O2-産生パターンはFMLP,C5aによるそれに類似していたか,両IL-8のO2-産生量は細胞外Ca2+,Mg2+の有無に関係せず,FMLP,C5aとは異なっていた。両IL-8とも細胞内遊離Ca2+([Ca2+]i)を上昇させる作用を認めたが,その上昇はFMLPの場合に比べ少量,短時間であった。\n\nO2-産生誘導及び[Ca2+]iの上昇作用では[IL-8]77に比し[IL-8]72のほうが活性が強かった。[IL-8]72で充分刺激した後[IL-8]77で刺激をしても新たな反応は見られなかった。しかし,[IL-8]77で充分刺激した後[IL-8]72で刺激すると少量であるが新たな反応が見られた。これは両タイプIL-8の,好中球表面レセプター(IL-8R)に対する親和性の差を示唆していると思われる。\n\n好中球を1×10-10M以上の濃度のIL-8で37℃,10分間preincubationすると,その後のFMLPあるいはC5a刺激によるO2-産生量は増大された。両IL-8にはFMLPやC5a刺激による好中球酸素代謝に対しプライミング効果を持ち合わせていると思われた。この作用はこれまでの直接刺激作用と異なり,[IL-8]72,[IL-8]77共にほぼ同程度であった。\n\n以上より,[IL-8]72及び[IL-8]77は好中球に対し共にO2-産生誘導及び[Ca2+]i上昇といった直接作用を呈しうるが,その生物学的活性はin vitroでは[IL-8]72がより強力であった。\n\nまた,FMLP,C5a刺激による好中球酸素代謝に対するプライミング作用も認められ,その作用は[IL-8]72,[IL-8]77共に同程度の活性を示すことが確認された。\n\n両IL-8は実際の炎症の場において,他の好中球走化因子と作用しあって,好中球機能を調節している可能性があると推測された。","PeriodicalId":337919,"journal":{"name":"Medical journal of Hiroshima Universtiy","volume":"11 1","pages":"0"},"PeriodicalIF":0.0000,"publicationDate":"2014-10-17","publicationTypes":"Journal Article","fieldsOfStudy":null,"isOpenAccess":false,"openAccessPdf":"","citationCount":"0","resultStr":null,"platform":"Semanticscholar","paperid":null,"PeriodicalName":"Medical journal of Hiroshima Universtiy","FirstCategoryId":"1085","ListUrlMain":"https://doi.org/10.11501/3079841","RegionNum":0,"RegionCategory":null,"ArticlePicture":[],"TitleCN":null,"AbstractTextCN":null,"PMCID":null,"EPubDate":"","PubModel":"","JCR":"","JCRName":"","Score":null,"Total":0}
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Abstract

ヒト好中球スーパーオキシドアニオン(O2-)産生に及ぼすInterleukin-8(IL-8)の影響を検討した。IL-8には主に,72個のアミノ酸よりなる[IL-8]72および77個のアミノ酸よりなる[IL-8]77があり,両者の比較検討も行った。 [IL-8]72,[IL-8]77共に1×10-8M以上の濃度で好中球O2-産生を直接誘導した。しかしその活性は他の好中球走化因子であるN-formyl-methionyl-leucyl-phenylalanine(FMLP)やC5aと比較して弱く,チトクロムC還元能測定法では検出困難であり,高感度なO2-測定法である2-methyl-6-phenyl-3,7-dihydroimidazo[1,2-a]pyrazin-3-one(CLA)依存性化学発光法で測定可能であった。[IL-8]72あるいは[IL-8]77による化学発光パターン(O2-産生パターンはFMLP,C5aによるそれに類似していたか,両IL-8のO2-産生量は細胞外Ca2+,Mg2+の有無に関係せず,FMLP,C5aとは異なっていた。両IL-8とも細胞内遊離Ca2+([Ca2+]i)を上昇させる作用を認めたが,その上昇はFMLPの場合に比べ少量,短時間であった。 O2-産生誘導及び[Ca2+]iの上昇作用では[IL-8]77に比し[IL-8]72のほうが活性が強かった。[IL-8]72で充分刺激した後[IL-8]77で刺激をしても新たな反応は見られなかった。しかし,[IL-8]77で充分刺激した後[IL-8]72で刺激すると少量であるが新たな反応が見られた。これは両タイプIL-8の,好中球表面レセプター(IL-8R)に対する親和性の差を示唆していると思われる。 好中球を1×10-10M以上の濃度のIL-8で37℃,10分間preincubationすると,その後のFMLPあるいはC5a刺激によるO2-産生量は増大された。両IL-8にはFMLPやC5a刺激による好中球酸素代謝に対しプライミング効果を持ち合わせていると思われた。この作用はこれまでの直接刺激作用と異なり,[IL-8]72,[IL-8]77共にほぼ同程度であった。 以上より,[IL-8]72及び[IL-8]77は好中球に対し共にO2-産生誘導及び[Ca2+]i上昇といった直接作用を呈しうるが,その生物学的活性はin vitroでは[IL-8]72がより強力であった。 また,FMLP,C5a刺激による好中球酸素代謝に対するプライミング作用も認められ,その作用は[IL-8]72,[IL-8]77共に同程度の活性を示すことが確認された。 両IL-8は実際の炎症の場において,他の好中球走化因子と作用しあって,好中球機能を調節している可能性があると推測された。
两种Interleukin-8(IL-8)中性粒细胞对超氧阴离子产生影响的研究
研究了Interleukin-8(IL-8)对人类中性粒细胞超氧阴离子(O2-)产生的影响。IL-8主要有由72个氨基酸组成的[IL-8]72和由77个氨基酸组成的[IL-8]77,两者也进行了比较研究。[IL-8]72和[IL-8]77都直接诱导了1×10- 8m以上浓度的中性粒细胞O2-的产生。但其活性与其他中性粒细胞趋化因子N- fermlymtheonyl -leucyl-phenylalanine(FMLP)和C5a相比较弱,用细胞色素C还原功能测定法很难检测出,且较高灵敏度的O2-测定法2- methoyl -6-phenyl-3,7-dihydroimidazo[1,2-a]pyrazin-3-one(CLA)依赖性化学发光法可以测定。[IL-8]72或[IL-8]77的化学发光模式(O2-产生模式与FMLP、C5a的类似,两个IL-8的O2-产生量与胞外Ca2+、Mg2+的有无无关,FM与LP和C5a不同。两种IL-8都具有升高细胞内游离Ca2+([Ca2+]i)的作用,但其升高时间比FMLP少且短。在O2-生产诱导和[Ca2+]i上升作用方面,[IL-8]72的活性比[IL-8]77强。用[IL-8]72充分刺激后再用[IL-8]77刺激也没有出现新的反应。但是,用[IL-8]77充分刺激后,再用[IL-8]72刺激时,出现了少量的新反应。这表明两种IL-8相对于中性粒细胞表面感受器(IL-8R)的亲和性存在差异。在浓度为1×10- 10m以上的IL-8下,在37℃的温度下,对中性粒细胞进行10分钟的preincubation后,因FMLP或C5a刺激而产生的O2-产量增大。两种IL-8对FMLP和C5a刺激下的中性粒细胞氧代谢具有抑制作用。这种作用与以往的直接刺激作用不同,[IL-8]72和[IL-8]77都大致相同。如上所述,[IL-8]72和[IL-8]77对中性粒细胞均有O2-生产诱导和[Ca2+]i上升的直接作用,其生物活性为invitro中[IL-8]72更强。另外,FMLP、C5a刺激对中性粒细胞氧代谢的激发作用也得到了证实,[IL-8] 72和[IL-8]77的活性均与FMLP和C5a相同。据推测,两种IL-8在实际的炎症环境中,可能与其他中性粒细胞趋化因子相互作用,调节中性粒细胞功能。
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