N-(diethylaminoethyl)-2-methoxy-4-amino-5-chlorobenzamide dihydrochloride (Métoclopramide) の腸管運動におよぼす効果

Abstract

ヒトの治療量10-30mg, 体重50kgとして0.2-0.6mg/kgに相当する量のMetoclopramideをイヌに静注するとき, 胃腸の壁内神経性要素および脊髄中枢の麻痺が招来されるかどうかを研究した.壁内神経性要素の健否の指標としては粘膜内反射効果および迷走神経刺激効果を, 脊髄反射中枢の健否の指標としては小腸―小腸反射あるいは小腸―胃反射を用いた.これら実験の結果によれば, Metoclopramideのヒトの治療量に相当する量はイヌの壁内神経性要素ならびに脊髄反射中枢に対して認むべき麻痺作用をおよぼさないと結論することができる.