S. Fujii
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Structural Rheology of Smectic Liquid Crystalline Phase
高分子からみ合い系の粘弾性応答を記述する Doi-Edwards モデルの成功により,高分子レオロジーは基礎研究のみな らず産業利用においても大きく発展してきた.では,物質 内部にメソスケールの構造をもつソフトマターについては どうだろうか?例えば膨大な界面を含むエマルションは高 分子と同様,食品から工業製品まで幅広く用いられており, 長い研究の歴史が存在する.しかし意外にもそのレオロジー を統一的に記述する試みは,泡やコロイド濃厚溶液などに 共通する“Soft Glassy Rheology”という概念を軸に,この 10 年程で始まったばかりである.また界面活性剤水溶液におい て三次元周期構造をもつジャイロイド相や,界面がランダ ムに連結したスポンジ相のレオロジーのように ,一部の研 究報告は存在するものの未解決な課題も多く,ソフトマター のレオロジーの大部分が未だ手付かずのまま残されている. 文字通り,ソフトマターが形成する内部構造はとても柔 らかくかつ脆いため,様々な系が発現するユニークな粘弾 性応答は,主にソフトマター固有のメソスコピックな内部 構造の変化に起因する.これまでソフトマターのレオロジー は対象とする物質,個々の内部構造や現象ごとに独立した研 究課題として取り扱われてきたが,ソフトマターという概 念を基礎にそれらのレオロジーを統一的に考えることはで きないだろうか?我々はソフトマターの大きな特徴である メソスケール構造が寄与するレオロジーを「構造レオロジー (Structural Rheology)」と呼ぶこととした.構造レオロジーの 背景には,非平衡場における構造転移やスローダイナミク ス,Soft Glassy Rheologyなどのソフトマター物理における重 要な共通概念がある.2010年 8月にソフトマター物理の国際 ワークショップが東京大学物性研究所で開催され,そのメ インテーマの一つに“Structural Rheology”が取り上げられ た.このワークショップのホームページには講演の動画もあ るので,興味のある方は是非ご覧いただきたい.