K. Yoda, M. Shibata
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Improvement of Oil-repelling Property of Solidified Perfluoropolyether Prepared by Nonaqueous Emulsification Surfactant
パーフルオロポリエーテル (PFPE) は優れた撥油性と耐薬品性を有する液状物質である。われわれは非水乳化を用いて固形化したPFPEについて, その撥油性能について検討を行った。炭化水素系オイル, ワックス, 乳化剤およびPFPEによって構成された乳化固形物を人工皮革に塗布したところ, 生成した液状の塗膜は撥油性をまったく示さなかった。これは, 塗布後もPFPEの液滴が炭化水素系オイル中に安定な状態で存在していることによる。乳化状態を不安定化させてPFPEを塗膜表面に分離させるには, フッ化炭素系のワックス (パーフルオロアルキルエーテルシリコーン, SFW) の使用が効果的であった。乳化段階 (85℃) ではSFWはPFPEと相溶し均一な液相を形成するが, 乳化物が固化した25℃においてはPFPEから相分離したSFWがPFPE液滴を包むように結晶を析出した。このカプセル化したPFPE液滴は人工皮革への塗布時に容易に崩壊して炭化水素系オイルから分離し, その結果高い撥油性を示した。