悪性脳腫瘍に対する光線力学的治療(Photodynamic therapy:PDT)

The present studies were performed to examine the feasibility and effectiveness of intra-abdominal PDT at the paraaortic area. Vessel walls except endotheliums, striated muscles and nerves were left intact in the irradiated rats with HPD. Endotheliums at irradiated region disappeared at early stage after PDT, but regeneration of endotheliums completed by 5 days. For implanted retroperitoneal tumor models, the group with PDT obtained a significantly longer survival rate than the group without treatment. These results suggest that intra-abdominal PDT is effective as an adjuvant cancer therapy without damaging normal tissues. I.は じめに 光感 受性物質 と レーザー照射 による光 線力学的 治療法(以 下PDT)は,肺 癌 をは じめ,多 くの部 位 の悪 性腫瘍 に用 いられて い るが,腹 腔 内病変へ の応用 に関す る報告 はほとん どな い,本 研究 では ラットを用い,大 動脈周 囲正常組織 及び移植腫瘍 へ のPDTの 影響 とその治療効 果 を基 礎 的 に検 討 した 。 II.実 験1:正 常 組織 に対す る影響 の検 討 i)材 料 と方法 ラッ トにHPD(Photofrin I:東 京医大提 供) を5mg/kg静 注後48時 間 目に傍大動 脈領域 にス ポ ッ ト径1cm2,出 力80mW/cm2で628nmのAr dye laser照 射 を行な い,次 の4グ ル ープを作成 した。 グループ1はHPD非 投 与 ・100J照 射 群,グ ル ープ2 ,3,4はHPD投 与 群で照射 量は それ ぞ れ100,75,50Jと した。照射 後経時 的に6時 間 後,1,3,5,7,10,14日 目に 各グル ープ5 匹ず つ屠殺 し,照 射部 の組織学的 検討(大 血管 ・ 筋 肉 ・神経)を 行な うと共に被照射 血管の 内皮細 胞密 度の変 化を観 察 した。 ii)結 果 HPD非 投与 の グループ1で は経過中 に血管壁 の変性 ・壊 死はなか ったが,3日 目に 下大静脈の 内