N. Okaichi, H. Sasaki, M. Kano, M. Kawakita, T. Naemura
{"title":"基于眼动追踪技术的整体三维显示系统的开发","authors":"N. Okaichi, H. Sasaki, M. Kano, M. Kawakita, T. Naemura","doi":"10.3169/itej.75.125","DOIUrl":null,"url":null,"abstract":"インテグラル3D映像表示は,立体写真技術であるインテ グラルフォトグラフィ1)の原理に基づいた空間像再生型の 3次元映像表示技術である.水平・垂直方向の全視差(フル パララックス)を有し,奥行方向に連続的で自然な3次元映 像を再現することができる.さまざまな方向からの光線情 報を記録した要素画像群とそれに対応するレンズアレーの 組み合わせによって,実物体から発せられる光と等価な光 線を空間に再現する.メガネ式やパララックスバリア式な どの2眼方式において,視覚疲労や不快感の原因となる「輻 輳と調節の不一致」が,インテグラル方式では原理上起こ らないと考えられているため2)3),将来の3次元映像方式と して,放送,医療,エンタテインメント,広告などの産業 への応用が期待されており,これまでさまざまな研究がな されてきた. インテグラル方式は非常に多くの光線情報を再現する方 式であり,高性能な映像表示には多画素かつ狭画素ピッチ の表示デバイスを用いる必要がある4).そのため,従来の ようなディスプレーとレンズアレーのみの組み合わせで映 像の表示性能を向上させることは現状では難しい.そこで, 複数のデバイスをシステム的に組み合わせることにより, インテグラル3D映像の広視域化および高品質化を行う研 究が盛んに行われてきた5)~10).複数の表示デバイスを用 いることは,複数台分の画素を合わせて用いることができ るため,3次元映像の性能を確実に向上させることができ るが,システムが複雑になったり,装置全体の奥行が大き くなったりするため,実用化には多くの課題を抱えている. そこで,われわれはインテグラル3D方式に視点追従技術 を組み合わせた表示システムについて,研究開発を行って きた.3次元映像システムにおいて,視点追従技術を適用 することは,観察者の視点に合わせて映像を提示し,限り ある画素を有効に使うことができるため,高性能化に適し ている.また,視点追従技術は,ウェブカメラやデプスカ メラなどのカメラを用いてシステム全体としてシンプルか つコンパクトに構成でき,装置のコストもそれほどかから ないため,将来の実用化技術として,とても有用であると 言える. これまで,インテグラル3D方式と視点追従技術を組み合 わせた研究はいくつか報告されている11)~13).これらは視 点追従技術を使うことにより視域の拡大を実現した.とこ ろが,レンズアレーの設計による光学視域が広く光線密度 が低いため,映像品質は低いままである.そこで,われわ れは視点追従技術と焦点距離の長いレンズアレーを組み合 わせて,効率よくインテグラル3D映像表示を広視域化お よび高品質化するシステムを提案する.従来設計と提案設 計の試作装置を用いて比較実験を行い,視域および映像品 質の向上を確認する.また,インテグラル3D映像は観察 者が光学視域から外れることで映像が不連続になる現象が 発生する.これにより光学視域の周辺部では多重像(クロ ストーク)が発生する.そこで,観察者が動くことで発生 するクロストークを抑えるために,視点追従表示に適した あらまし 視点追従技術および従来設計より焦点距離の長いレンズアレーを用いて,広い視域と高い映像品質をも つ個人視聴に適したインテグラル3D映像表示システムを提案する.レンズアレーを回転させて水平・垂直方向の光 学視域の比率を変化させる手法,瞳位置に応じた要素画像を高速に生成する手法,および視距離に応じて視域を最適 化する手法を用いて,試作装置を構築した.従来設計と提案設計の試作装置において比較実験を行い,視点追従によ り視域が水平方向は2.9倍の81.4゚,垂直方向は1.7倍の47.6゚に拡大し,レンズアレーの焦点距離を2倍にしたことに より映像品質が向上したことを確認した.薄型かつ軽量のディスプレーを用いることによって,人がディスプレーを 直接手に持ってインテグラル3D映像を楽しむことができるコンパクトな構成のシステムを実現した.","PeriodicalId":39325,"journal":{"name":"Kyokai Joho Imeji Zasshi/Journal of the Institute of Image Information and Television Engineers","volume":null,"pages":null},"PeriodicalIF":0.0000,"publicationDate":"2021-01-01","publicationTypes":"Journal Article","fieldsOfStudy":null,"isOpenAccess":false,"openAccessPdf":"","citationCount":"0","resultStr":"{\"title\":\"Development of Integral 3D Display System Using Eye-tracking Technology\",\"authors\":\"N. 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