NHCNickel(I)配合物催化交叉偶联的机理研究

Kouki Matsubara
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摘要

在使用镍的催化有机合成反应中,例如在使用了harogen化芳基的Kumada-Tamao-Crriu(KTC)偶联和Suzuki-Miyaura(SM)偶联等交叉偶联反应中公知的那样,在0价的二甲基络合物中加成(氧化加成)卤代芳基的碳-卤键,提出了产生二价卤代(芳基)镍络合物的催化剂循环(Fig.1)。在同族钯和其他已知具有高催化活性的钌、铑、铱中,低原子价的金属络合物通过有机分子的加成而被2电子氧化还原这样的反应路径也很普遍,只要不是在实施了特别的配位体设计等特殊环境中的金属,通常不考虑氧化数更高,更不用说具有不成对电子的金属中心作为催化剂起作用的反应路径。但是最近,推进了将铁、锰、钴、镍等第一过渡金属络合物用于催化剂的各种反应开发,对这些过渡金属中经常观察到的顺磁性金属自由基活性种的作用进行了关注。其中,特别是镍1价络合物,虽然数量不多,但从比较早以前就为人所知的化学种类,特别是在生物无机化学领域,还提出了经由镍1价2核络合物的氧活化工艺等。Fig.2显示了几个镍1价络合物的例子。这些配合物对其电子性质等产生兴趣,进行合成、分离,但在我们开始研究的2004年左右,几乎没有应用于有机合成化学中的催化过程的例子。
本文章由计算机程序翻译,如有差异,请以英文原文为准。
Mechanistic Studies on Catalytic Cross-Coupling Using Well-Defined NHCNickel(I) Complexes
ニッケルを用いた触媒的有機合成反応では,例えばハ ロゲン化アリールを用いた Kumada-Tamao-Corriu (KTC) カップリングや Suzuki-Miyaura (SM)カップリングなど のクロスカップリング反応で知られるように,0価のニ ッケル錯体にハロゲン化アリールの炭素-ハロゲン結合 が付加(酸化的付加)し,2価のハロゲノ(アリール) ニッケル錯体が生じる触媒サイクルが提案されている (Fig. 1)。 同族のパラジウムやその他に高い触媒活性を持つこと が知られるルテニウムやロジウム,イリジウムにおいて も,低原子価の金属錯体が有機分子の付加によって 2電 子酸化還元されるという反応経路が一般的であり,特別 な配位子設計などを施した特殊な環境におかれた金属で ない限り,酸化数がより高い,ましてや不対電子をもつ 金属中心が触媒として作用する反応経路は通常考慮され ない。ところが最近は,鉄やマンガン,コバルト,ニッ ケル等の第一遷移金属錯体を触媒に用いた様々な反応開 発が推進されており ,これらの遷移金属でしばしば観 察される常磁性の金属ラジカル活性種の働きについて注 目が集まっている 。その中でも特にニッケル 1価錯体 は,数は多くないものの比較的古くから知られている化 学種であり,特に生物無機化学の分野においては,ニッ ケル 1価 2核錯体を経由する酸素活性化プロセス等も提 案されている 。Fig. 2にはいくつかのニッケル 1価錯 体の例を示した。これらの錯体は,その電子的性質など に興味がもたれ,合成・単離されているが,我々が研究 を始めた 2004年頃には有機合成化学における触媒プロ セスに応用された例はほとんどなかった 。
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