敗血症性ショックおよび急性感染性電撃性紫斑病を併発したCapnocytophaga canimorsus感染症の1例(病例報告:Capnocytophaga canimorsus感染引起的脓毒性休克和急性感染性紫斑病)

田畑 大地, 高端 恭輔, 鵜飼 勲, 中川 雄公, 鴻野 公伸
{"title":"敗血症性ショックおよび急性感染性電撃性紫斑病を併発したCapnocytophaga canimorsus感染症の1例(病例報告:Capnocytophaga canimorsus感染引起的脓毒性休克和急性感染性紫斑病)","authors":"田畑 大地, 高端 恭輔, 鵜飼 勲, 中川 雄公, 鴻野 公伸","doi":"10.1002/jja2.12905","DOIUrl":null,"url":null,"abstract":"カプノサイトファーガ・カニモルサスは主に犬・猫の口腔内常在菌である。ヒトへの感染の頻度は少ないものの,一旦感染すると全身状態が急激に悪化して敗血症性ショックやDICに至ることが多く,最近では認知の広がりとともに症例の報告が増加している。しかし,電撃性紫斑病合併例の報告は極めて少ない。一般的に,電撃性紫斑病を合併する敗血症の生命予後は極めて悪く,また急激な経過をとることが知られている。症例は70歳の女性。入院4日前に犬に指を軽く噛まれたが,自己判断で医療機関は受診しなかった。入院2日前に発熱し,入院前日に意識障害が生じたため,前医へ救急搬送された。原因不明の敗血症性ショックと診断され,集中治療目的に当院へ転院となった。当院受診時,明らかな咬傷痕は認めなかったが,顔面や四肢末梢に表在性の点状出血斑を認めた。第2病日に創部等の培養を提出し,第15病日にその創部培養と喀痰培養からカプノサイトファーガ・カニモルサスが検出された。集中治療により敗血症性ショックは軽快し救命できたものの,手指や耳介,鼻尖,口唇の血流障害は改善せず壊死へ至ったため,第26病日に電撃性紫斑病と診断した。複数回の手術加療を要し最終的に四肢切断に至った。明らかな咬傷痕がなくとも,動物咬傷の病歴があればカプノサイトファーガは鑑別に含めるべきである。","PeriodicalId":19346,"journal":{"name":"Nihon Kyukyu Igakukai Zasshi: Journal of Japanese Association for Acute Medicine","volume":"62 22","pages":""},"PeriodicalIF":0.0000,"publicationDate":"2024-06-01","publicationTypes":"Journal Article","fieldsOfStudy":null,"isOpenAccess":false,"openAccessPdf":"","citationCount":"0","resultStr":"{\"title\":\"敗血症性ショックおよび急性感染性電撃性紫斑病を併発したCapnocytophaga canimorsus感染症の1例(Case report: Septic shock and acute infectious purpura fulminans due to Capnocytophaga canimorsus infection)\",\"authors\":\"田畑 大地, 高端 恭輔, 鵜飼 勲, 中川 雄公, 鴻野 公伸\",\"doi\":\"10.1002/jja2.12905\",\"DOIUrl\":null,\"url\":null,\"abstract\":\"カプノサイトファーガ・カニモルサスは主に犬・猫の口腔内常在菌である。ヒトへの感染の頻度は少ないものの,一旦感染すると全身状態が急激に悪化して敗血症性ショックやDICに至ることが多く,最近では認知の広がりとともに症例の報告が増加している。しかし,電撃性紫斑病合併例の報告は極めて少ない。一般的に,電撃性紫斑病を合併する敗血症の生命予後は極めて悪く,また急激な経過をとることが知られている。症例は70歳の女性。入院4日前に犬に指を軽く噛まれたが,自己判断で医療機関は受診しなかった。入院2日前に発熱し,入院前日に意識障害が生じたため,前医へ救急搬送された。原因不明の敗血症性ショックと診断され,集中治療目的に当院へ転院となった。当院受診時,明らかな咬傷痕は認めなかったが,顔面や四肢末梢に表在性の点状出血斑を認めた。第2病日に創部等の培養を提出し,第15病日にその創部培養と喀痰培養からカプノサイトファーガ・カニモルサスが検出された。集中治療により敗血症性ショックは軽快し救命できたものの,手指や耳介,鼻尖,口唇の血流障害は改善せず壊死へ至ったため,第26病日に電撃性紫斑病と診断した。複数回の手術加療を要し最終的に四肢切断に至った。明らかな咬傷痕がなくとも,動物咬傷の病歴があればカプノサイトファーガは鑑別に含めるべきである。\",\"PeriodicalId\":19346,\"journal\":{\"name\":\"Nihon Kyukyu Igakukai Zasshi: Journal of Japanese Association for Acute Medicine\",\"volume\":\"62 22\",\"pages\":\"\"},\"PeriodicalIF\":0.0000,\"publicationDate\":\"2024-06-01\",\"publicationTypes\":\"Journal Article\",\"fieldsOfStudy\":null,\"isOpenAccess\":false,\"openAccessPdf\":\"\",\"citationCount\":\"0\",\"resultStr\":null,\"platform\":\"Semanticscholar\",\"paperid\":null,\"PeriodicalName\":\"Nihon Kyukyu Igakukai Zasshi: Journal of Japanese Association for Acute Medicine\",\"FirstCategoryId\":\"1085\",\"ListUrlMain\":\"https://doi.org/10.1002/jja2.12905\",\"RegionNum\":0,\"RegionCategory\":null,\"ArticlePicture\":[],\"TitleCN\":null,\"AbstractTextCN\":null,\"PMCID\":null,\"EPubDate\":\"\",\"PubModel\":\"\",\"JCR\":\"\",\"JCRName\":\"\",\"Score\":null,\"Total\":0}","platform":"Semanticscholar","paperid":null,"PeriodicalName":"Nihon Kyukyu Igakukai Zasshi: Journal of Japanese Association for Acute Medicine","FirstCategoryId":"1085","ListUrlMain":"https://doi.org/10.1002/jja2.12905","RegionNum":0,"RegionCategory":null,"ArticlePicture":[],"TitleCN":null,"AbstractTextCN":null,"PMCID":null,"EPubDate":"","PubModel":"","JCR":"","JCRName":"","Score":null,"Total":0}
引用次数: 0

摘要

Capnocytophaga canimolus 是一种主要在狗和猫中流行的口腔细菌。虽然人类感染的频率很低,但一旦感染,一般情况往往会迅速恶化,导致败血性休克和 DIC。然而,很少有并发紫癜的病例报告。一般来说,由电紫癜并发的败血症预后极差,病程迅速。本病例是一名 70 岁的妇女。入院前四天,她被狗轻咬了手指,但没有自行就医。入院前两天,她出现发烧,入院前一天,她出现意识障碍,被紧急送往之前的医生处。他被诊断为不明原因的脓毒性休克,并转到我院接受重症监护。入院时,患者身上没有明显的咬痕,但在面部和四肢外周发现浅表瘀血点。第 2 个病假提交了伤口和身体其他部位的细菌培养,第 15 个病假在伤口培养和痰培养中检测到卡氏嗜血杆菌。虽然通过重症监护缓解了脓毒性休克,抢救了病人,但手指、耳廓、鼻尖和嘴唇的血流障碍没有改善,并导致坏死,因此在第 26 天诊断为紫癜性肢端炎。需要多次手术治疗,最终导致截肢。如果有动物咬伤史,即使没有明显的咬痕,也应将嗜毛囊虫病列入鉴别诊断。
本文章由计算机程序翻译,如有差异,请以英文原文为准。
敗血症性ショックおよび急性感染性電撃性紫斑病を併発したCapnocytophaga canimorsus感染症の1例(Case report: Septic shock and acute infectious purpura fulminans due to Capnocytophaga canimorsus infection)
カプノサイトファーガ・カニモルサスは主に犬・猫の口腔内常在菌である。ヒトへの感染の頻度は少ないものの,一旦感染すると全身状態が急激に悪化して敗血症性ショックやDICに至ることが多く,最近では認知の広がりとともに症例の報告が増加している。しかし,電撃性紫斑病合併例の報告は極めて少ない。一般的に,電撃性紫斑病を合併する敗血症の生命予後は極めて悪く,また急激な経過をとることが知られている。症例は70歳の女性。入院4日前に犬に指を軽く噛まれたが,自己判断で医療機関は受診しなかった。入院2日前に発熱し,入院前日に意識障害が生じたため,前医へ救急搬送された。原因不明の敗血症性ショックと診断され,集中治療目的に当院へ転院となった。当院受診時,明らかな咬傷痕は認めなかったが,顔面や四肢末梢に表在性の点状出血斑を認めた。第2病日に創部等の培養を提出し,第15病日にその創部培養と喀痰培養からカプノサイトファーガ・カニモルサスが検出された。集中治療により敗血症性ショックは軽快し救命できたものの,手指や耳介,鼻尖,口唇の血流障害は改善せず壊死へ至ったため,第26病日に電撃性紫斑病と診断した。複数回の手術加療を要し最終的に四肢切断に至った。明らかな咬傷痕がなくとも,動物咬傷の病歴があればカプノサイトファーガは鑑別に含めるべきである。
求助全文
通过发布文献求助,成功后即可免费获取论文全文。 去求助
来源期刊
自引率
0.00%
发文量
0
×
引用
GB/T 7714-2015
复制
MLA
复制
APA
复制
导出至
BibTeX EndNote RefMan NoteFirst NoteExpress
×
提示
您的信息不完整,为了账户安全,请先补充。
现在去补充
×
提示
您因"违规操作"
具体请查看互助需知
我知道了
×
提示
确定
请完成安全验证×
copy
已复制链接
快去分享给好友吧!
我知道了
右上角分享
点击右上角分享
0
联系我们:info@booksci.cn Book学术提供免费学术资源搜索服务,方便国内外学者检索中英文文献。致力于提供最便捷和优质的服务体验。 Copyright © 2023 布克学术 All rights reserved.
京ICP备2023020795号-1
ghs 京公网安备 11010802042870号
Book学术文献互助
Book学术文献互助群
群 号:481959085
Book学术官方微信