Family Needs of Cardiopulmonary Arrest Patients that Nurses Recognized as Important but were Unable to Practice to Meet, and the Examination of Related Factors

心肺機能が低下あるいは停止した患者は,救命救急 センターに搬送され心肺蘇生(cardiopulmonary resuscitation;以下 CPRと略す)を受ける.このよう な患者の家族は,患者が生命の危機に瀕しているのと 同様,状況的危機に陥る場合がある.したがって,家 族の危機的状態を回避し家族の適応を促すためにも, ニーズを満たすケアが重要である.ここ最近の救急看 護領域では,家族ニーズが注目され,クリティカルケ ア看護領域で開発されてきた家族ニーズアセスメント ツールを用いて調査されている.The Critical Care Family Needs Inventory(以下 CCFNIと略す)が世界 的に広く活用されているが,文化的な違いや救急部 門での適用に対する疑問が指摘されている.また, 日本では,山勢らの家族アセスメントツールをはじ め,いくつか測定尺度が開発されている.これらを 用いて救急領域における家族ニーズに対する重要性と 看護実践を扱った研究によると,重要性と実践度は必 ずしも一致しないことが明らかとなっている.しか し,これらの研究はいずれもクリティカルケアユニッ トに「入院した」患者の家族を対象にした尺度を用いて おり,心肺停止状態で搬送後ほとんどが死に至る患者 の家族ニーズに置き換えるには疑問が残る.また,救 急治療室における終末期ケアに関する研究によって, 看護師が重要と認識しながらニーズを満たすケア実践ができない 心肺停止状態にある患者の家族ニーズと関連要因の探索