抗组胺药对杉木授粉病咽喉症状的有益作用

Y. Imoto, T. Takabayashi, M. Sakashita, Y. Kato, Taiyo Morikawa, Takahiro Ninomiya, Masayuki Okamoto, N. Narita, S. Fujieda
{"title":"抗组胺药对杉木授粉病咽喉症状的有益作用","authors":"Y. Imoto, T. Takabayashi, M. Sakashita, Y. Kato, Taiyo Morikawa, Takahiro Ninomiya, Masayuki Okamoto, N. Narita, S. Fujieda","doi":"10.5648/jjiao.38.21","DOIUrl":null,"url":null,"abstract":"アレルギー性鼻炎は “くしゃみ, 鼻汁, 鼻づまり” という 症状で容易に連想できる比較的なじみのある疾患である。 季節性アレルギー性鼻炎の代表であるスギ花粉症は,小児 を含めた幅広い年齢層が罹患していることや,近年急速に 患者が増加していることが本邦における社会問題の一つと なっている。我々が行った調査により,スギ花粉に対す る血清特異的 IgEは 20–40歳代の成人において約 60%が陽 性を示していることがわかった。アレルギー性鼻炎は認 知度が高く,治療薬の選択も比較的容易な疾患であるが, 鼻症状が治療により十分に制御されないと学業の低下,労 働生産性の悪化,睡眠の質の低下といった “生活の質” に 影響を与えてしまう。スギ花粉が飛散する 2月から 4月 は受験や新年度を迎える時期であり,スギ花粉症に対する 耳鼻咽喉科医の役割は大きい。 アレルギー性鼻炎により生じる症状には,鼻症状以外に も咽喉頭症状を認めることが知られているが,そのメカニ ズムや治療については不明瞭な点も多い。「せきがでる」 「痰がでる」「声がかれる」「のどがかゆい」「のどが痛い」 といった症状については, 日本アレルギー性鼻炎標準QOL 調査票(Japan rhinoconjunctivitis quality of life questionnaire: JRQLQ) にも記載されており,患者の生活の質や,治療効 果に対する評価項目として重要である。咽喉頭症状は,日 常の診療において耳鼻咽喉科だけでなく一般外来を受診 する頻度の高い主訴の一つである。これらの症状は小児で も認められることもあり,どの疾患により生じているのか (アトピー性か非アトピー性か),どのような治療が適切で あるかの判断に悩む経験をしている臨床医も多いと思われ る。スギ花粉症の時期は耳鼻咽喉科の外来を受診する患者 が多くなる時期であるが,患者の多彩な症状に耳を傾け, 的確な対処を行う必要がある。 我々はスギ花粉症に伴う咽喉頭症状が鼻症状と関連が あるか,そしてヒスタミンH1受容体拮抗薬の投与でどの ような症状の変化が生じるかについて,スギ花粉症患者 137名を対象に検討した。スギ花粉飛散前からロイコトリ エン受容体拮抗薬であるモンテルカストを投与し,鼻症状 については JRQLQ No1で,咽喉頭症状は JRQLQ No2の項 目のうち,のどがぜいぜいする,せきがでる,痰が出る, 声がかれる,のどがかゆい,喉が痛いという項目の合計ス コア (total pharyngo-laryngeal symptom scores: TPLSS) を算 出し検証した。スギ花粉飛散ピーク時期に鼻症状のVisual 2020年 1月 8日受稿 別冊請求先:意元義政 〒910-1104 福井県吉田郡永平寺町松岡下合月 23-3 福井大学医学部耳鼻咽喉科・頭頸部外科学 TEL: 0776-61-8407,FAX: 776-61-8118 E-mail: yimoto@u-fukui.ac.jp スギ花粉症に伴う咽喉頭症症状に対する抗ヒスタミンの効果","PeriodicalId":204414,"journal":{"name":"Journal of Japan Society of Immunology & Allergology in Otolaryngology","volume":"41 1","pages":"0"},"PeriodicalIF":0.0000,"publicationDate":"1900-01-01","publicationTypes":"Journal Article","fieldsOfStudy":null,"isOpenAccess":false,"openAccessPdf":"","citationCount":"0","resultStr":"{\"title\":\"The beneficial effect of anti-histamine pharyngo-laryngeal symptoms related to Japanese cedar pollinosis\",\"authors\":\"Y. Imoto, T. Takabayashi, M. Sakashita, Y. Kato, Taiyo Morikawa, Takahiro Ninomiya, Masayuki Okamoto, N. Narita, S. Fujieda\",\"doi\":\"10.5648/jjiao.38.21\",\"DOIUrl\":null,\"url\":null,\"abstract\":\"アレルギー性鼻炎は “くしゃみ, 鼻汁, 鼻づまり” という 症状で容易に連想できる比較的なじみのある疾患である。 季節性アレルギー性鼻炎の代表であるスギ花粉症は,小児 を含めた幅広い年齢層が罹患していることや,近年急速に 患者が増加していることが本邦における社会問題の一つと なっている。我々が行った調査により,スギ花粉に対す る血清特異的 IgEは 20–40歳代の成人において約 60%が陽 性を示していることがわかった。アレルギー性鼻炎は認 知度が高く,治療薬の選択も比較的容易な疾患であるが, 鼻症状が治療により十分に制御されないと学業の低下,労 働生産性の悪化,睡眠の質の低下といった “生活の質” に 影響を与えてしまう。スギ花粉が飛散する 2月から 4月 は受験や新年度を迎える時期であり,スギ花粉症に対する 耳鼻咽喉科医の役割は大きい。 アレルギー性鼻炎により生じる症状には,鼻症状以外に も咽喉頭症状を認めることが知られているが,そのメカニ ズムや治療については不明瞭な点も多い。「せきがでる」 「痰がでる」「声がかれる」「のどがかゆい」「のどが痛い」 といった症状については, 日本アレルギー性鼻炎標準QOL 調査票(Japan rhinoconjunctivitis quality of life questionnaire: JRQLQ) にも記載されており,患者の生活の質や,治療効 果に対する評価項目として重要である。咽喉頭症状は,日 常の診療において耳鼻咽喉科だけでなく一般外来を受診 する頻度の高い主訴の一つである。これらの症状は小児で も認められることもあり,どの疾患により生じているのか (アトピー性か非アトピー性か),どのような治療が適切で あるかの判断に悩む経験をしている臨床医も多いと思われ る。スギ花粉症の時期は耳鼻咽喉科の外来を受診する患者 が多くなる時期であるが,患者の多彩な症状に耳を傾け, 的確な対処を行う必要がある。 我々はスギ花粉症に伴う咽喉頭症状が鼻症状と関連が あるか,そしてヒスタミンH1受容体拮抗薬の投与でどの ような症状の変化が生じるかについて,スギ花粉症患者 137名を対象に検討した。スギ花粉飛散前からロイコトリ エン受容体拮抗薬であるモンテルカストを投与し,鼻症状 については JRQLQ No1で,咽喉頭症状は JRQLQ No2の項 目のうち,のどがぜいぜいする,せきがでる,痰が出る, 声がかれる,のどがかゆい,喉が痛いという項目の合計ス コア (total pharyngo-laryngeal symptom scores: TPLSS) を算 出し検証した。スギ花粉飛散ピーク時期に鼻症状のVisual 2020年 1月 8日受稿 別冊請求先:意元義政 〒910-1104 福井県吉田郡永平寺町松岡下合月 23-3 福井大学医学部耳鼻咽喉科・頭頸部外科学 TEL: 0776-61-8407,FAX: 776-61-8118 E-mail: yimoto@u-fukui.ac.jp スギ花粉症に伴う咽喉頭症症状に対する抗ヒスタミンの効果\",\"PeriodicalId\":204414,\"journal\":{\"name\":\"Journal of Japan Society of Immunology & Allergology in Otolaryngology\",\"volume\":\"41 1\",\"pages\":\"0\"},\"PeriodicalIF\":0.0000,\"publicationDate\":\"1900-01-01\",\"publicationTypes\":\"Journal Article\",\"fieldsOfStudy\":null,\"isOpenAccess\":false,\"openAccessPdf\":\"\",\"citationCount\":\"0\",\"resultStr\":null,\"platform\":\"Semanticscholar\",\"paperid\":null,\"PeriodicalName\":\"Journal of Japan Society of Immunology & Allergology in Otolaryngology\",\"FirstCategoryId\":\"1085\",\"ListUrlMain\":\"https://doi.org/10.5648/jjiao.38.21\",\"RegionNum\":0,\"RegionCategory\":null,\"ArticlePicture\":[],\"TitleCN\":null,\"AbstractTextCN\":null,\"PMCID\":null,\"EPubDate\":\"\",\"PubModel\":\"\",\"JCR\":\"\",\"JCRName\":\"\",\"Score\":null,\"Total\":0}","platform":"Semanticscholar","paperid":null,"PeriodicalName":"Journal of Japan Society of Immunology & Allergology in Otolaryngology","FirstCategoryId":"1085","ListUrlMain":"https://doi.org/10.5648/jjiao.38.21","RegionNum":0,"RegionCategory":null,"ArticlePicture":[],"TitleCN":null,"AbstractTextCN":null,"PMCID":null,"EPubDate":"","PubModel":"","JCR":"","JCRName":"","Score":null,"Total":0}
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摘要

过敏性鼻炎的症状是“打喷嚏、流鼻涕、鼻塞”,这是我们比较熟悉的疾病。作为季节性过敏性鼻炎的代表的杉树花粉症,包括小儿在内的各个年龄层都患有,近年来患者急速增加已成为日本的社会问题之一。根据我们的调查,在20—40岁左右的成年人中,对杉树花粉的血清特异性IgE约有60%呈阳性。过敏性鼻炎是识别度高,治疗药物选择也比较容易的疾病,如果鼻子症状不能通过治疗得到有效控制,就会影响学业、劳动生产率、睡眠质量等“生活质量”。杉树花粉飞散的2月到4月是迎接考试和新年度的时期,对于杉树花粉症耳鼻喉科医生的作用很大。由过敏性鼻炎产生的症状,除了鼻子症状以外,喉头症状也被承认,不过,关于那个机制和治疗不明确的地方也很多。对于“咳嗽”“咳痰”“声音嘶哑”“喉咙痒”“喉咙痛”等症状,日本过敏性鼻炎标准QOL调查表(Japan rhinoconjunctivitis quality of life questionnaire)JRQLQ)中也有记载,作为对患者生活质量和治疗效果的评价项目非常重要。喉头症状,在日常诊疗中,不仅是耳鼻喉科,也是普通门诊就诊频率高的主诉之一。这些症状有时也会在小儿身上被认可,是由什么疾病引起的(特应性还是非特应性),怎样的治疗是合适的,很多临床医生都有过这样的烦恼。杉树花粉症时期是耳鼻喉科门诊就诊的患者增多的时期,有必要倾听患者的各种症状,采取正确的措施。我们以137名杉树花粉症患者为对象,研究了杉树花粉症伴随的喉头症状是否与鼻部症状有关,以及使用组胺H1受体拮抗剂会产生怎样的症状变化。杉树花粉飞散前开始使用白三烯受体拮抗剂montelcasto,鼻部症状JRQLQ No1,喉部症状JRQLQ No2项眼睛、喉咙痛、咳嗽、有痰、声音嘶哑、喉咙痒、喉咙痛等项目的总和。TPLSS)进行了计算和验证。杉花粉飞散高峰时期鼻症状的Visual 2020年1月8日收稿别册请求地址:意元义政茂910-1104福井县吉田郡永平寺町松冈下合月23-3福井大学医学部耳鼻咽喉科·头颈外科学电话:0776-61-8407,FAX: 776-61-8118邮箱:yimoto@u-fukui.ac.jp抗组胺对因花粉症引起的喉部过敏症状的效果
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The beneficial effect of anti-histamine pharyngo-laryngeal symptoms related to Japanese cedar pollinosis
アレルギー性鼻炎は “くしゃみ, 鼻汁, 鼻づまり” という 症状で容易に連想できる比較的なじみのある疾患である。 季節性アレルギー性鼻炎の代表であるスギ花粉症は,小児 を含めた幅広い年齢層が罹患していることや,近年急速に 患者が増加していることが本邦における社会問題の一つと なっている。我々が行った調査により,スギ花粉に対す る血清特異的 IgEは 20–40歳代の成人において約 60%が陽 性を示していることがわかった。アレルギー性鼻炎は認 知度が高く,治療薬の選択も比較的容易な疾患であるが, 鼻症状が治療により十分に制御されないと学業の低下,労 働生産性の悪化,睡眠の質の低下といった “生活の質” に 影響を与えてしまう。スギ花粉が飛散する 2月から 4月 は受験や新年度を迎える時期であり,スギ花粉症に対する 耳鼻咽喉科医の役割は大きい。 アレルギー性鼻炎により生じる症状には,鼻症状以外に も咽喉頭症状を認めることが知られているが,そのメカニ ズムや治療については不明瞭な点も多い。「せきがでる」 「痰がでる」「声がかれる」「のどがかゆい」「のどが痛い」 といった症状については, 日本アレルギー性鼻炎標準QOL 調査票(Japan rhinoconjunctivitis quality of life questionnaire: JRQLQ) にも記載されており,患者の生活の質や,治療効 果に対する評価項目として重要である。咽喉頭症状は,日 常の診療において耳鼻咽喉科だけでなく一般外来を受診 する頻度の高い主訴の一つである。これらの症状は小児で も認められることもあり,どの疾患により生じているのか (アトピー性か非アトピー性か),どのような治療が適切で あるかの判断に悩む経験をしている臨床医も多いと思われ る。スギ花粉症の時期は耳鼻咽喉科の外来を受診する患者 が多くなる時期であるが,患者の多彩な症状に耳を傾け, 的確な対処を行う必要がある。 我々はスギ花粉症に伴う咽喉頭症状が鼻症状と関連が あるか,そしてヒスタミンH1受容体拮抗薬の投与でどの ような症状の変化が生じるかについて,スギ花粉症患者 137名を対象に検討した。スギ花粉飛散前からロイコトリ エン受容体拮抗薬であるモンテルカストを投与し,鼻症状 については JRQLQ No1で,咽喉頭症状は JRQLQ No2の項 目のうち,のどがぜいぜいする,せきがでる,痰が出る, 声がかれる,のどがかゆい,喉が痛いという項目の合計ス コア (total pharyngo-laryngeal symptom scores: TPLSS) を算 出し検証した。スギ花粉飛散ピーク時期に鼻症状のVisual 2020年 1月 8日受稿 別冊請求先:意元義政 〒910-1104 福井県吉田郡永平寺町松岡下合月 23-3 福井大学医学部耳鼻咽喉科・頭頸部外科学 TEL: 0776-61-8407,FAX: 776-61-8118 E-mail: yimoto@u-fukui.ac.jp スギ花粉症に伴う咽喉頭症症状に対する抗ヒスタミンの効果
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