日本传统民家防雪防震的智慧

Tamotsu Suzuki
{"title":"日本传统民家防雪防震的智慧","authors":"Tamotsu Suzuki","doi":"10.4106/JSSE.19.109","DOIUrl":null,"url":null,"abstract":"■伝 統木 造 の防 災 観:筆 者 は 自然災 害 に備 え る伝統 民家 の 智恵 を掘 り起 こし,体 系 的 に捕 捉 しよ うと試 みて きた。 そ こか ら見 えて きたの は 「自然 との共 生」 を 第一 義 とす る 先 人の 自然 観 と生活 観 で あ る。 人の 営 みよ り自然 の振 舞 い を上位 と見 て,自 然 を正 しく 畏れ る。 そ れ 故 に,自 然 の 摂理 に人間 の営 み を添 わ せ る思 想が,家 づ く りの智 恵 の根幹 にあ った。 ■ 雪 に備 え る智恵:自 然 を正 しく畏れ る な ら,雪 へ の 備 え も決 して単 体 で は考 えな い。 先ず は骨 太 の木 造 軸組 で 屋根 の雪 を,出 桁 や 方杖 で深 い 軒上 の雪 を 支え る。次 には 家の 外 回 りに雪 囲 いや 付 け玄 関 を設 け,敷 地 周辺 に は防 風 ・防 雪 の柵や 林[写 真1]を 設 え て,降 積 雪 に備 え る。 さ らには 冬場 の 暮 ら しを 維 持す るた め に,コ ミセ[写 真2]や ガ ンギ 或 いは 平入 りの建家 が 続 いた 街 並み で,防 雪 林 に 囲 まれた 集落 で,と 多段 階 に備 え て いる。 ■ 地震 に備 え る智恵:多 重 に備 え る考 え方 は こ こで も共通 す る。 家 屋 の構 造以 外 に も,安 全 な 敷地 を選 ぶ 備 えや 日常の 簡 素な暮 らし方に よる備 えが あった。 地 震 の場 合 は特 に,個 々の建 家 の構 造 中で 多段 階 に 備え る構 法 に特 徴 が ある。 伝 統 木造 の基 本 構造 要 素 は 「立体 格7架 構 を 形成 す る部 材」 と 「巧 み に木 を 組 み 合 わ せ た 接 合 部」。 こ れ らは そ れ ぞ れ 人体 の 「骨 格」 と 「関節 」 になぞ らえ得 る。 揺れ る ほ どに 骨格 で 応 力 を体 内分散 し,関 節 で変 形 とエ ネ ルギ ー を吸 収 す る。 言わ ば この 「自然 体構 造」 の木組 み 架 構が 地 震 に備 え る基 本 にな る。 現代 耐震 技 術 に即 し て 記せ ば,中 地震 には 土壁 ・板 壁 のせ ん断 系 剛構 造 が,大 地震 には 木組 み架 構 の 曲げ 系柔 構造 が,そ し て想 定 外地 震 に は直 置 き基 礎 の簡 便免 震構 造 が,順 に立 ち上 が って 対処 す る。 加 えて.大 変 形後 に も通 し貫架 構 が倒 壊 を防 ぎ,人 命 と太 径 木材 を護 る。 ■家 づ く りが 共生 の 文化 に昇華:伝 統 木 造 の構 法は 「構 造 即 意 匠 」 に 徹 して い る。 そ の 力学 的 合理 性 が 建 物 の美 の源 泉 とな り,永 続 可能 な 材料 と工法 がそ の 文化性 を高め て きた。 謙 虚 で懐 深 い建 設 と保 全の 営み が,雪 国の 土縁(ド エ ン,ツ チ エ ン)に 代 表 さ れ るわ が国 固有 の優 れ た建 築空 間 を 生み 出 した。 コ ミセ や ガ ンギ ・平 入 りの町 家 が続 く美 しい 街 並みや 屋敷 林 に囲 まれ た 緑豊 か な集 落 を形 づ くっ て きた。 葭(ヨ シ)や 薄(ス ス キ)の 植 生生態 に合 わせ た 茅 の利 用 が,茅 葺 き 屋根 の葺 替 え 協働 作業 を通 して, 村 落 共 同体 「結(ユ イ)」 の結 束 確 認 の場 に繋 が っ て いた。 自然災 害 に備 え る伝統 木造 の家 づ く りは, 人と 自然 の共 存関 係 を,人 と 人との 絆 を と もに育 む 「共生 の文 化」 に 昇華 してい た ので あ る。","PeriodicalId":199097,"journal":{"name":"Journal of Snow Engineering of Japan","volume":"92 1","pages":"0"},"PeriodicalIF":0.0000,"publicationDate":"2003-04-01","publicationTypes":"Journal Article","fieldsOfStudy":null,"isOpenAccess":false,"openAccessPdf":"","citationCount":"0","resultStr":"{\"title\":\"Wisdoms of Japanese Traditional Minka's Prepare Snow and Earthquake Disasters\",\"authors\":\"Tamotsu Suzuki\",\"doi\":\"10.4106/JSSE.19.109\",\"DOIUrl\":null,\"url\":null,\"abstract\":\"■伝 統木 造 の防 災 観:筆 者 は 自然災 害 に備 え る伝統 民家 の 智恵 を掘 り起 こし,体 系 的 に捕 捉 しよ うと試 みて きた。 そ こか ら見 えて きたの は 「自然 との共 生」 を 第一 義 とす る 先 人の 自然 観 と生活 観 で あ る。 人の 営 みよ り自然 の振 舞 い を上位 と見 て,自 然 を正 しく 畏れ る。 そ れ 故 に,自 然 の 摂理 に人間 の営 み を添 わ せ る思 想が,家 づ く りの智 恵 の根幹 にあ った。 ■ 雪 に備 え る智恵:自 然 を正 しく畏れ る な ら,雪 へ の 備 え も決 して単 体 で は考 えな い。 先ず は骨 太 の木 造 軸組 で 屋根 の雪 を,出 桁 や 方杖 で深 い 軒上 の雪 を 支え る。次 には 家の 外 回 りに雪 囲 いや 付 け玄 関 を設 け,敷 地 周辺 に は防 風 ・防 雪 の柵や 林[写 真1]を 設 え て,降 積 雪 に備 え る。 さ らには 冬場 の 暮 ら しを 維 持す るた め に,コ ミセ[写 真2]や ガ ンギ 或 いは 平入 りの建家 が 続 いた 街 並み で,防 雪 林 に 囲 まれた 集落 で,と 多段 階 に備 え て いる。 ■ 地震 に備 え る智恵:多 重 に備 え る考 え方 は こ こで も共通 す る。 家 屋 の構 造以 外 に も,安 全 な 敷地 を選 ぶ 備 えや 日常の 簡 素な暮 らし方に よる備 えが あった。 地 震 の場 合 は特 に,個 々の建 家 の構 造 中で 多段 階 に 備え る構 法 に特 徴 が ある。 伝 統 木造 の基 本 構造 要 素 は 「立体 格7架 構 を 形成 す る部 材」 と 「巧 み に木 を 組 み 合 わ せ た 接 合 部」。 こ れ らは そ れ ぞ れ 人体 の 「骨 格」 と 「関節 」 になぞ らえ得 る。 揺れ る ほ どに 骨格 で 応 力 を体 内分散 し,関 節 で変 形 とエ ネ ルギ ー を吸 収 す る。 言わ ば この 「自然 体構 造」 の木組 み 架 構が 地 震 に備 え る基 本 にな る。 現代 耐震 技 術 に即 し て 記せ ば,中 地震 には 土壁 ・板 壁 のせ ん断 系 剛構 造 が,大 地震 には 木組 み架 構 の 曲げ 系柔 構造 が,そ し て想 定 外地 震 に は直 置 き基 礎 の簡 便免 震構 造 が,順 に立 ち上 が って 対処 す る。 加 えて.大 変 形後 に も通 し貫架 構 が倒 壊 を防 ぎ,人 命 と太 径 木材 を護 る。 ■家 づ く りが 共生 の 文化 に昇華:伝 統 木 造 の構 法は 「構 造 即 意 匠 」 に 徹 して い る。 そ の 力学 的 合理 性 が 建 物 の美 の源 泉 とな り,永 続 可能 な 材料 と工法 がそ の 文化性 を高め て きた。 謙 虚 で懐 深 い建 設 と保 全の 営み が,雪 国の 土縁(ド エ ン,ツ チ エ ン)に 代 表 さ れ るわ が国 固有 の優 れ た建 築空 間 を 生み 出 した。 コ ミセ や ガ ンギ ・平 入 りの町 家 が続 く美 しい 街 並みや 屋敷 林 に囲 まれ た 緑豊 か な集 落 を形 づ くっ て きた。 葭(ヨ シ)や 薄(ス ス キ)の 植 生生態 に合 わせ た 茅 の利 用 が,茅 葺 き 屋根 の葺 替 え 協働 作業 を通 して, 村 落 共 同体 「結(ユ イ)」 の結 束 確 認 の場 に繋 が っ て いた。 自然災 害 に備 え る伝統 木造 の家 づ く りは, 人と 自然 の共 存関 係 を,人 と 人との 絆 を と もに育 む 「共生 の文 化」 に 昇華 してい た ので あ る。\",\"PeriodicalId\":199097,\"journal\":{\"name\":\"Journal of Snow Engineering of Japan\",\"volume\":\"92 1\",\"pages\":\"0\"},\"PeriodicalIF\":0.0000,\"publicationDate\":\"2003-04-01\",\"publicationTypes\":\"Journal Article\",\"fieldsOfStudy\":null,\"isOpenAccess\":false,\"openAccessPdf\":\"\",\"citationCount\":\"0\",\"resultStr\":null,\"platform\":\"Semanticscholar\",\"paperid\":null,\"PeriodicalName\":\"Journal of Snow Engineering of Japan\",\"FirstCategoryId\":\"1085\",\"ListUrlMain\":\"https://doi.org/10.4106/JSSE.19.109\",\"RegionNum\":0,\"RegionCategory\":null,\"ArticlePicture\":[],\"TitleCN\":null,\"AbstractTextCN\":null,\"PMCID\":null,\"EPubDate\":\"\",\"PubModel\":\"\",\"JCR\":\"\",\"JCRName\":\"\",\"Score\":null,\"Total\":0}","platform":"Semanticscholar","paperid":null,"PeriodicalName":"Journal of Snow Engineering of Japan","FirstCategoryId":"1085","ListUrlMain":"https://doi.org/10.4106/JSSE.19.109","RegionNum":0,"RegionCategory":null,"ArticlePicture":[],"TitleCN":null,"AbstractTextCN":null,"PMCID":null,"EPubDate":"","PubModel":"","JCR":"","JCRName":"","Score":null,"Total":0}
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摘要

■传承木造的防灾观:作者试图挖掘传统民居应对自然灾害的智慧,并系统地加以捕捉。由此可见,古人以“与自然共生”为第一要义的自然观和生活观。人之营视自然之振舞为上位,自然正畏。因此,在自然的道理上增添人类营生的想法,成为了筑屋智慧的根基。■应对雪的智慧:如果正确地敬畏自己,对雪的准备也决非单一的考虑。首先用粗木轴支撑屋顶的积雪,用出梁和方杖支撑屋檐上的积雪。其次,在房屋外设置雪围和防雪玄关,在地面周围设置防风、防雪的栅栏和树林,以备降雪量。为了维持冬季的生活,商店[写真2]和平房,还有被防雪林包围的村落。准备好了。■应对地震的智慧:多重准备的思维方式在这里也是共通的。除了房屋的构造以外,也有选择安全用地的准备和日常简单的生活方式的准备。地震的场合特别,在各个建筑物的构造中针对多阶段的构造法有特征性。传统木造的基本构造要素是“形成立体格7架结构的部材”和“巧木组合的接合部”。这些分别是人体的“骨骼”和“关节”。越是摇晃就越用骨骼把应力分散到身体内,用关节吸收变形和能量。可以说,这种“自然体构造”的木质结构是应对地震的基础。现代耐震技术,中地震用土墙、板墙的弯曲系刚构,大地震用木构架的弯曲系柔构,而定外地震用直构置基础的简易防震结构,依次立起对应。另外。大变型后也能通贯架构防止倾倒,保护人的生命和太径木材。传承木造的构造法彻底贯彻了“构造即意匠”的原则。它的力学的合理性成为建筑物美的源泉,可延续的材料和工艺方法提高了它的文化性。谦虚而怀深的建设和维护的营生,产生了以雪国的土缘为代表的和国固有的优秀建筑空间。店铺、宅院、民宅连绵不断,形成了被美丽的街道和宅院树林包围的绿意盎然的聚落。茅的作用配合了葭、薄的种植生态,通过茅草屋顶的换葺协同作业,连接着村落共同体“结”的结束确认的场所。为应对自然灾害而建造的传统木造房屋,升华为培育人与自然的共存关系、人与人之间的羁绊的“共生文化”。
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Wisdoms of Japanese Traditional Minka's Prepare Snow and Earthquake Disasters
■伝 統木 造 の防 災 観:筆 者 は 自然災 害 に備 え る伝統 民家 の 智恵 を掘 り起 こし,体 系 的 に捕 捉 しよ うと試 みて きた。 そ こか ら見 えて きたの は 「自然 との共 生」 を 第一 義 とす る 先 人の 自然 観 と生活 観 で あ る。 人の 営 みよ り自然 の振 舞 い を上位 と見 て,自 然 を正 しく 畏れ る。 そ れ 故 に,自 然 の 摂理 に人間 の営 み を添 わ せ る思 想が,家 づ く りの智 恵 の根幹 にあ った。 ■ 雪 に備 え る智恵:自 然 を正 しく畏れ る な ら,雪 へ の 備 え も決 して単 体 で は考 えな い。 先ず は骨 太 の木 造 軸組 で 屋根 の雪 を,出 桁 や 方杖 で深 い 軒上 の雪 を 支え る。次 には 家の 外 回 りに雪 囲 いや 付 け玄 関 を設 け,敷 地 周辺 に は防 風 ・防 雪 の柵や 林[写 真1]を 設 え て,降 積 雪 に備 え る。 さ らには 冬場 の 暮 ら しを 維 持す るた め に,コ ミセ[写 真2]や ガ ンギ 或 いは 平入 りの建家 が 続 いた 街 並み で,防 雪 林 に 囲 まれた 集落 で,と 多段 階 に備 え て いる。 ■ 地震 に備 え る智恵:多 重 に備 え る考 え方 は こ こで も共通 す る。 家 屋 の構 造以 外 に も,安 全 な 敷地 を選 ぶ 備 えや 日常の 簡 素な暮 らし方に よる備 えが あった。 地 震 の場 合 は特 に,個 々の建 家 の構 造 中で 多段 階 に 備え る構 法 に特 徴 が ある。 伝 統 木造 の基 本 構造 要 素 は 「立体 格7架 構 を 形成 す る部 材」 と 「巧 み に木 を 組 み 合 わ せ た 接 合 部」。 こ れ らは そ れ ぞ れ 人体 の 「骨 格」 と 「関節 」 になぞ らえ得 る。 揺れ る ほ どに 骨格 で 応 力 を体 内分散 し,関 節 で変 形 とエ ネ ルギ ー を吸 収 す る。 言わ ば この 「自然 体構 造」 の木組 み 架 構が 地 震 に備 え る基 本 にな る。 現代 耐震 技 術 に即 し て 記せ ば,中 地震 には 土壁 ・板 壁 のせ ん断 系 剛構 造 が,大 地震 には 木組 み架 構 の 曲げ 系柔 構造 が,そ し て想 定 外地 震 に は直 置 き基 礎 の簡 便免 震構 造 が,順 に立 ち上 が って 対処 す る。 加 えて.大 変 形後 に も通 し貫架 構 が倒 壊 を防 ぎ,人 命 と太 径 木材 を護 る。 ■家 づ く りが 共生 の 文化 に昇華:伝 統 木 造 の構 法は 「構 造 即 意 匠 」 に 徹 して い る。 そ の 力学 的 合理 性 が 建 物 の美 の源 泉 とな り,永 続 可能 な 材料 と工法 がそ の 文化性 を高め て きた。 謙 虚 で懐 深 い建 設 と保 全の 営み が,雪 国の 土縁(ド エ ン,ツ チ エ ン)に 代 表 さ れ るわ が国 固有 の優 れ た建 築空 間 を 生み 出 した。 コ ミセ や ガ ンギ ・平 入 りの町 家 が続 く美 しい 街 並みや 屋敷 林 に囲 まれ た 緑豊 か な集 落 を形 づ くっ て きた。 葭(ヨ シ)や 薄(ス ス キ)の 植 生生態 に合 わせ た 茅 の利 用 が,茅 葺 き 屋根 の葺 替 え 協働 作業 を通 して, 村 落 共 同体 「結(ユ イ)」 の結 束 確 認 の場 に繋 が っ て いた。 自然災 害 に備 え る伝統 木造 の家 づ く りは, 人と 自然 の共 存関 係 を,人 と 人との 絆 を と もに育 む 「共生 の文 化」 に 昇華 してい た ので あ る。
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