M. Oda
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Deep Learning in Surgical Assistance
1.画像ベース深層学習を用いた医療支援 コンピュータを用いた医療支援において,深層学習 を用いた研究成果が多数報告されている.AIと呼ばれ る場合もあるが,その実態は深層学習またはほかの機 械学習を用いた技術である場合が多い.深層学習は画 像,テキスト,ゲノム情報等の多様なデータに対して 適用されているが,本稿では主に画像データについて 述べる.これまで提案された深層学習ベースの医療支 援手法には CT像等の術前画像を用いたものが多く, 外科で用いられる術中画像を用いたものはまだ少な い.これはなぜだろうか. 2. 深層学習の適用が多い・少ない画像モダリ ティ 深層学習を用いた医療支援において多く利用される 画像は,検査用 X線像,CT像,眼底画像である.CT 像からの臓器セグメンテーション手法1),2),眼底画像 からの血管セグメンテーション手法3),4)等が提案され ている.一方,利用が少ない画像は,術中 X線像,超 音波像,病理画像が挙げられる.これらの主な違いは, 臓器や解剖構造の撮影位置や範囲が統一されているか 否かである.X線像や CT像は観察対象臓器や疾患が 決まっていれば,撮影範囲の変化は少なくなる.臓器 や解剖構造の撮影位置や範囲が統一されていれば,コ ンピュータによる画像解析において考慮すべきバリ エーションが限定される.この点が深層学習を用いた 医療支援において良好な成果を挙げるうえで重要とな る.画像に含まれる情報には,臓器や疾患の形状,濃 度値,患者の年齢,撮影位置や範囲,撮影機器等の 様々なバリエーションが含まれ,そのバリエーション が多いほど画像からの支援情報抽出が難しくなる.そ のため,研究の進度に応じてバリエーションの種類を 適度に限定することが,研究開発で求められる.