嗜酸性慢性鼻窦炎的围手术期及术后治疗

T. Higaki, M. Noda
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摘要

嗜酸性粒细胞性鼻窦炎是一种难治性、复发性的慢性鼻窦炎。从以前开始,与成人发病的哮喘有关,是筛骨窦占优势的鼻窦炎,对大环内酯疗法具有抵抗性,手术后也容易复发的鼻窦炎。根据JESREC study制定的诊断基准,对于以往每个医生的判断基准略有不同的嗜酸性粒细胞性鼻窦炎,现在可以用相同的基准进行诊断。另外,嗜酸性粒细胞性鼻窦炎被认定为国家规定的疑难杂症以后,媒体等报道的机会也增加了,患者的关心也提高了。诊断基准被作成知名度也提高了,另一方面,关于治疗的困难状况持续着。轻度病例和一部分中度、重度病例通过保守治疗和手术可以长期维持良好状态。另一方面,即使在保守治疗的基础上结合手术,也常常不能控制到满意的状态。嗜酸性粒细胞性鼻窦炎,除了鼻闭、鼻漏等症状外,嗅觉障碍的频率特别高,使QOL降低。另外,根据病例的不同,合并嗜酸性粒细胞性中耳炎,治疗困难。针对嗜酸性粒细胞性鼻窦炎,内视镜下鼻内鼻窦手术(ESS)被广泛使用。手术后,虽然程度不同,但会有高复发率,因此考虑追加药物疗法。术前术后的药物治疗可使用白三烯受体拮抗剂和鼻喷雾类固醇等,但效果不佳。另外,已知少量使用大环内酯的效果也有限。全身使用类固醇是对嗜酸性粒细胞性鼻窦炎最有效的药物治疗。虽然不同病例对类固醇的反应性有差异,但多数病例鼻窦症状得到改善和减轻。由于长期注射类固醇会增加各种副作用的风险,所以考虑到嗜酸性粒细胞性鼻窦炎选择短期注射的情况较多。我们的机构在治疗伴有鼻蘑菇高度形成的病例和鼻窦阴影高的病例时,首选手术。为防止术后复发,术后在一段时间内进行全身注射类固醇。嗜酸性粒细胞性鼻窦炎的现状是,每个设施的术后管理都不一样。我报告我们在设施的治疗。
本文章由计算机程序翻译,如有差异,请以英文原文为准。
Perioperative and postoperative treatment of eosinophilic chronic rhinosinusitis
好酸球性副鼻腔炎は,難治性・再発性の慢性副鼻腔炎と して知られている。以前から,成人発症の喘息と関連し, 篩骨洞優位な副鼻腔炎であり,マクロライド療法に抵抗性 かつ手術後も再発しやすい副鼻腔炎として知られていた。 JESREC studyにより診断基準が定められたことにより, これまで医師ごとにやや異なった基準で考えられていた好 酸球性副鼻腔炎について同一の基準で診断できるように なった。また,好酸球性副鼻腔炎が国の定める指定難病に 認定されてからは,マスコミ等で取り上げられる機会も増 え,患者の関心も高まっている。診断基準が作成され知名 度も高まった一方,治療については引き続き難渋する状況 が続いている。軽症例や一部の中等症・重症例では保存的 治療や手術で長期的に良好な状態を維持できる場合もあ る。一方で,保存的治療に手術を併用しても,満足のいく 状態にコントロールできないことも多い。好酸球性副鼻腔 炎では,鼻閉・鼻漏などの症状に加え特に嗅覚障害の頻度 が高くQOLを低下させる。また,症例によっては好酸球 性中耳炎を合併し治療に難渋する。 好酸球性副鼻腔炎に対して,内視鏡下鼻内副鼻腔手術 (ESS)が広く行われている。手術後,程度の差はあるが 高率に再燃するため,追加の薬物療法が考慮される。 術前術後の薬物治療には,ロイコトリエン受容体拮抗薬 や,鼻噴霧ステロイドなどが用いられるが,効果は十分と はいいがたい。また,マクロライド少量投与についても効 果が限られることが知られている。 ステロイドの全身投与は,好酸球性副鼻腔炎に対する最 も有効な薬物治療となる。症例によりステロイドへの反応 性に差はあるが,多くの症例で副鼻腔所見の改善および症 状の軽減が見られる。ステロイドは長期投与により種々の 副作用のリスクが高まるため,好酸球性副鼻腔炎では短期 の投与が選択される場合が多いと考えられる。 我々の施設では鼻茸の高度形成を伴う症例や副鼻腔陰影 が高度な症例の治療においては,手術を第一選択としてい る。術後の再燃を防ぐため,術後はステロイドの全身投与 を一定期間行っている。 好酸球性副鼻腔炎は各施設ごとに術後管理が異なってい るのが現状であると思われる。我々の施設での治療につい て報告する。
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