I. Saeki
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Body Composition as a Novel Prognostic Biomarker for the Patients with Advanced Hepatocellular Carcinoma
近年,進行肝細胞癌(進行肝癌)に対する治療法 の開発により多くの選択肢が登場し,予後向上のた めには逐次的に多数の治療薬を使用していくことが 推奨されている.しかしながら,各治療法に対する 有効なバイオマーカーは存在せず,予後・効果予測 が可能なバイオマーカーが望まれる.そのような背 景から,我々は体組成に注目し予後予測バイオマー カーの可能性を検討した.体組成は肝癌の治療前 CTにより後ろ向きに評価可能なことから,追加検 査の必要がなく簡便に評価が可能である.我々は, 分子標的薬ソラフェニブ治療を行った進行肝癌を対 象に,体組成(骨格筋面積と内臓脂肪面積)を測定 し,予後予測因子を解析した.その結果,非骨格筋 萎縮と内臓脂肪蓄積が独立した予後良好因子である ことを見出した.一方,ソラフェニブと同様に進行 肝癌治療の一つである肝動注化学療法(HAIC)で は体組成は予後との関連は認めず,体組成評価によ り進行肝癌治療でのソラフェニブとHAICとの治療 の棲み分けが可能となると考えた.さらに,多施設 共同研究において骨格筋量がソラフェニブ治療増悪 後の予後延長に重要な役割を担っていることを明ら かにした.以上より,骨格筋量は肝癌に対する逐次 治療の遂行における重要な因子のひとつと考える. は じ め に