A. Cook, B. Lattin, 英二 福谷
{"title":"一艘油轮的锌阳极","authors":"A. Cook, B. Lattin, 英二 福谷","doi":"10.3323/JCORR1954.12.9_436","DOIUrl":null,"url":null,"abstract":"ま え が き タンカー業者 は腐 食に よる損失を軽減す る方法 を探求 す る相 当強い経済的動機 を持 ってい る。 た とえばNew JerseyのStandard石 油会社に属す る タンカー群 の腐 食損失 は年間2,000万 ドル以上 であ ると評価 され た。 こ の会社 は2,993,201重 量 トンに達す る120隻 の航洋 タン カーを運航 している。ア メ リカ石 油学会は タンカーにお ける腐食損失 は年間重量 トン当 り約10ド ル1)と 評価 し てい る。 この こ とはタン カー業 にお ける年間修理 費が数 百万 ドルに達す る ことを意味 して い る。T-2タ ンカー の非防食隔壁 の平均年間修理 費は15万 ドル であ り,新 し い2万7千 トンタンカーの平均年 間修理費 は25万 ドル2) であ る。最近船 は10万 トン級 の大型の ものが 建造 され てい るか ら,修 理費 に対す る考慮 は ます ます重要 にな っ てきてい る。 この ように大 きい規模が刺激 とな って,腐 食損失 を減 ず るため に種 々の方法が提案 され,試 験 され,開 発 され て きたのは驚 くに当らない。 これ らの方法の うちには, 各種の金属や組成の陽極 を用 いる陰極防食法,塗 装,腐 食抑制剤の適用,不 活性 ガスその他 が含まれ てお り,し ば しば これ らが併用 され てい る。 ア メ リカ亜鉛学会(Amer. Zinc Institute)と 鉛産業 協会(Lead Industries Assoc.)と の協同研究計画 に採 用 された研究項 目の一つ に,交 互 に異な った環境す なわ ち原 油,海 水 あるい は湿潤空気 に暴露され るタンク内で の亜鉛陽極の長期試験が含 まれ ていた。 この試験 を決定 す るに当 って次の諸要素が考慮 された。 1) 安全の見地か ら,亜 鉛陽極 は種 々の利点 をもって い る。亜鉛陽極は低電位 で作動 す るか ら陰極(鋼)面 で 発生す る水素が少 ない。既知 の資 料に よれば亜鉛陽極 に よって発生す る水素 によっては災害は発生 しない。亜鉛 陽極に よって防食 され たタ ンクの水素発生量は非防食 の タンクか ら鋼 の自然腐 食3)に よって発生す る水素量 よ り 多 くはない。 なお合金 しない亜鉛 は錆びた鋼 との衝撃 に よって引火性 の火花 を発生 す ることはない。亜鉛陽極か ら火花 の出た証拠 はまだない。他 の流電陽極 は鉄 の酸化 物3)と の化学反応 によ って引火性の火花を発生す る可能 性 があ る。 2) 亜 鉛陽極は しば しば95%以 上 の発生電流効率*4 を示す。 この ことは実際上亜鉛陽極 はほ とん ど全 部防食 電流 の発生に費 され ることを意味す る。 3) 亜 鉛陽極はその作動電位が低 いから通 常は防食 さ れ た鋼面 に過大な石灰質被覆 を形成す るこ とはない。 こ の沈殿物 は余 りた くさん付 くと清掃問題 を起 こ し,船 の 操 作上 や っかいな問題 となる。海水 中における亜鉛防 食 では陰 極面に普通薄い珪酸亜鉛 の薄膜 がつ くこ とが実証 されていて,こ の膜 は同時 に防食所要電流 を減 じ,亜 鉛 陽 極に よる流電作用がない場合 にも腐 食抑制 に役立 つ。 この ことは タンクが海水 で満た され ない とき 重 要 で あ る。 4) 亜鉛 陽極に よる陰極防食装置の設計お よび装備 は","PeriodicalId":441946,"journal":{"name":"CORROSION ENGINEERING DIGEST","volume":"1 1","pages":"0"},"PeriodicalIF":0.0000,"publicationDate":"1963-09-15","publicationTypes":"Journal Article","fieldsOfStudy":null,"isOpenAccess":false,"openAccessPdf":"","citationCount":"0","resultStr":"{\"title\":\"Zinc Anode in a Crude Oil Tanker\",\"authors\":\"A. Cook, B. Lattin, 英二 福谷\",\"doi\":\"10.3323/JCORR1954.12.9_436\",\"DOIUrl\":null,\"url\":null,\"abstract\":\"ま え が き タンカー業者 は腐 食に よる損失を軽減す る方法 を探求 す る相 当強い経済的動機 を持 ってい る。 た とえばNew JerseyのStandard石 油会社に属す る タンカー群 の腐 食損失 は年間2,000万 ドル以上 であ ると評価 され た。 こ の会社 は2,993,201重 量 トンに達す る120隻 の航洋 タン カーを運航 している。ア メ リカ石 油学会は タンカーにお ける腐食損失 は年間重量 トン当 り約10ド ル1)と 評価 し てい る。 この こ とはタン カー業 にお ける年間修理 費が数 百万 ドルに達す る ことを意味 して い る。T-2タ ンカー の非防食隔壁 の平均年間修理 費は15万 ドル であ り,新 し い2万7千 トンタンカーの平均年 間修理費 は25万 ドル2) であ る。最近船 は10万 トン級 の大型の ものが 建造 され てい るか ら,修 理費 に対す る考慮 は ます ます重要 にな っ てきてい る。 この ように大 きい規模が刺激 とな って,腐 食損失 を減 ず るため に種 々の方法が提案 され,試 験 され,開 発 され て きたのは驚 くに当らない。 これ らの方法の うちには, 各種の金属や組成の陽極 を用 いる陰極防食法,塗 装,腐 食抑制剤の適用,不 活性 ガスその他 が含まれ てお り,し ば しば これ らが併用 され てい る。 ア メ リカ亜鉛学会(Amer. Zinc Institute)と 鉛産業 協会(Lead Industries Assoc.)と の協同研究計画 に採 用 された研究項 目の一つ に,交 互 に異な った環境す なわ ち原 油,海 水 あるい は湿潤空気 に暴露され るタンク内で の亜鉛陽極の長期試験が含 まれ ていた。 この試験 を決定 す るに当 って次の諸要素が考慮 された。 1) 安全の見地か ら,亜 鉛陽極 は種 々の利点 をもって い る。亜鉛陽極は低電位 で作動 す るか ら陰極(鋼)面 で 発生す る水素が少 ない。既知 の資 料に よれば亜鉛陽極 に よって発生す る水素 によっては災害は発生 しない。亜鉛 陽極に よって防食 され たタ ンクの水素発生量は非防食 の タンクか ら鋼 の自然腐 食3)に よって発生す る水素量 よ り 多 くはない。 なお合金 しない亜鉛 は錆びた鋼 との衝撃 に よって引火性 の火花 を発生 す ることはない。亜鉛陽極か ら火花 の出た証拠 はまだない。他 の流電陽極 は鉄 の酸化 物3)と の化学反応 によ って引火性の火花を発生す る可能 性 があ る。 2) 亜 鉛陽極は しば しば95%以 上 の発生電流効率*4 を示す。 この ことは実際上亜鉛陽極 はほ とん ど全 部防食 電流 の発生に費 され ることを意味す る。 3) 亜 鉛陽極はその作動電位が低 いから通 常は防食 さ れ た鋼面 に過大な石灰質被覆 を形成す るこ とはない。 こ の沈殿物 は余 りた くさん付 くと清掃問題 を起 こ し,船 の 操 作上 や っかいな問題 となる。海水 中における亜鉛防 食 では陰 極面に普通薄い珪酸亜鉛 の薄膜 がつ くこ とが実証 されていて,こ の膜 は同時 に防食所要電流 を減 じ,亜 鉛 陽 極に よる流電作用がない場合 にも腐 食抑制 に役立 つ。 この ことは タンクが海水 で満た され ない とき 重 要 で あ る。 4) 亜鉛 陽極に よる陰極防食装置の設計お よび装備 は\",\"PeriodicalId\":441946,\"journal\":{\"name\":\"CORROSION ENGINEERING DIGEST\",\"volume\":\"1 1\",\"pages\":\"0\"},\"PeriodicalIF\":0.0000,\"publicationDate\":\"1963-09-15\",\"publicationTypes\":\"Journal Article\",\"fieldsOfStudy\":null,\"isOpenAccess\":false,\"openAccessPdf\":\"\",\"citationCount\":\"0\",\"resultStr\":null,\"platform\":\"Semanticscholar\",\"paperid\":null,\"PeriodicalName\":\"CORROSION ENGINEERING DIGEST\",\"FirstCategoryId\":\"1085\",\"ListUrlMain\":\"https://doi.org/10.3323/JCORR1954.12.9_436\",\"RegionNum\":0,\"RegionCategory\":null,\"ArticlePicture\":[],\"TitleCN\":null,\"AbstractTextCN\":null,\"PMCID\":null,\"EPubDate\":\"\",\"PubModel\":\"\",\"JCR\":\"\",\"JCRName\":\"\",\"Score\":null,\"Total\":0}","platform":"Semanticscholar","paperid":null,"PeriodicalName":"CORROSION ENGINEERING DIGEST","FirstCategoryId":"1085","ListUrlMain":"https://doi.org/10.3323/JCORR1954.12.9_436","RegionNum":0,"RegionCategory":null,"ArticlePicture":[],"TitleCN":null,"AbstractTextCN":null,"PMCID":null,"EPubDate":"","PubModel":"","JCR":"","JCRName":"","Score":null,"Total":0}
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Zinc Anode in a Crude Oil Tanker
ま え が き タンカー業者 は腐 食に よる損失を軽減す る方法 を探求 す る相 当強い経済的動機 を持 ってい る。 た とえばNew JerseyのStandard石 油会社に属す る タンカー群 の腐 食損失 は年間2,000万 ドル以上 であ ると評価 され た。 こ の会社 は2,993,201重 量 トンに達す る120隻 の航洋 タン カーを運航 している。ア メ リカ石 油学会は タンカーにお ける腐食損失 は年間重量 トン当 り約10ド ル1)と 評価 し てい る。 この こ とはタン カー業 にお ける年間修理 費が数 百万 ドルに達す る ことを意味 して い る。T-2タ ンカー の非防食隔壁 の平均年間修理 費は15万 ドル であ り,新 し い2万7千 トンタンカーの平均年 間修理費 は25万 ドル2) であ る。最近船 は10万 トン級 の大型の ものが 建造 され てい るか ら,修 理費 に対す る考慮 は ます ます重要 にな っ てきてい る。 この ように大 きい規模が刺激 とな って,腐 食損失 を減 ず るため に種 々の方法が提案 され,試 験 され,開 発 され て きたのは驚 くに当らない。 これ らの方法の うちには, 各種の金属や組成の陽極 を用 いる陰極防食法,塗 装,腐 食抑制剤の適用,不 活性 ガスその他 が含まれ てお り,し ば しば これ らが併用 され てい る。 ア メ リカ亜鉛学会(Amer. Zinc Institute)と 鉛産業 協会(Lead Industries Assoc.)と の協同研究計画 に採 用 された研究項 目の一つ に,交 互 に異な った環境す なわ ち原 油,海 水 あるい は湿潤空気 に暴露され るタンク内で の亜鉛陽極の長期試験が含 まれ ていた。 この試験 を決定 す るに当 って次の諸要素が考慮 された。 1) 安全の見地か ら,亜 鉛陽極 は種 々の利点 をもって い る。亜鉛陽極は低電位 で作動 す るか ら陰極(鋼)面 で 発生す る水素が少 ない。既知 の資 料に よれば亜鉛陽極 に よって発生す る水素 によっては災害は発生 しない。亜鉛 陽極に よって防食 され たタ ンクの水素発生量は非防食 の タンクか ら鋼 の自然腐 食3)に よって発生す る水素量 よ り 多 くはない。 なお合金 しない亜鉛 は錆びた鋼 との衝撃 に よって引火性 の火花 を発生 す ることはない。亜鉛陽極か ら火花 の出た証拠 はまだない。他 の流電陽極 は鉄 の酸化 物3)と の化学反応 によ って引火性の火花を発生す る可能 性 があ る。 2) 亜 鉛陽極は しば しば95%以 上 の発生電流効率*4 を示す。 この ことは実際上亜鉛陽極 はほ とん ど全 部防食 電流 の発生に費 され ることを意味す る。 3) 亜 鉛陽極はその作動電位が低 いから通 常は防食 さ れ た鋼面 に過大な石灰質被覆 を形成す るこ とはない。 こ の沈殿物 は余 りた くさん付 くと清掃問題 を起 こ し,船 の 操 作上 や っかいな問題 となる。海水 中における亜鉛防 食 では陰 極面に普通薄い珪酸亜鉛 の薄膜 がつ くこ とが実証 されていて,こ の膜 は同時 に防食所要電流 を減 じ,亜 鉛 陽 極に よる流電作用がない場合 にも腐 食抑制 に役立 つ。 この ことは タンクが海水 で満た され ない とき 重 要 で あ る。 4) 亜鉛 陽極に よる陰極防食装置の設計お よび装備 は