{"title":"促进学生基本护理实践学习的教育干预-介绍档案袋式自我报告","authors":"Nobuko Hisano, Masae Amiki, Reiko Fujisawa","doi":"10.2342/ymj.66.153","DOIUrl":null,"url":null,"abstract":"看護を学ぶ学生が基礎看護技術の学びをどのよう に積み重ねるかは,看護実践能力に大きな影響を及ぼ す.基礎看護技術教育で学生の学びの深まりを促すた め,自己評価と課題設定,課題到達のための行動を主 な課題とし,初めて看護技術を学ぶ学生にポートフォ リオを導入した.本研究の目的は,ポートフォリオを 用いた学びの特徴を明らかにし,学生の成長につなげ る教育的介入への示唆を得ることである. 研究対象は,A大学の平成26年度看護2年生84名 のポートフォリオ記録用紙ならびに無記名自記式質 問紙を用いたポートフォリオに対する学生評価であ る.ポートフォリオ記録用紙は,学生の全記述を精 読した後,毎回の授業後に設定する自己課題の内容 を質的に分析し,類似した課題を分類して記述数を 算出した.また,科目開講直前,2回の中間評価に おける記述内容の経時的変化をみることで,学生個 人の「振り返りのパターン」を導き,学びの特徴を 明らかにした.その結果,授業後の課題設定が,第 1回中間評価前は「単純な課題」が44.9%,「学ぶ姿 勢に関する課題」が51.5%であったのが,評価後は 前者が20.8%,後者が75.6%へと変化し,第2回中間 評価後もその傾向を維持していた.また,69.0%の学 生が「学びが深まる」パターンを示した.将来の自 己像へ向けて設定した課題の内容としては,学習行 為に関わるものから学習態度や学習者としての自分 自身に向けたものなど,幅広い内容が挙がっていた. ポートフォリオに対する学生評価は,大多数の項目 で5段階中3.5以上の評価が得られ,学生がポートフ ォリオを前向きにとらえていることが示唆された. 以上のことから,今回導入したポートフォリオで は,自己の振り返りと学ぶ姿勢の形成に関する教育 的効果が認められたと考える.今後は,さらに活用 範囲を検討し,基礎看護技術教育のみならず,他の 科目とも連携させていくことが課題である.","PeriodicalId":166832,"journal":{"name":"Yamaguchi Medical Journal","volume":"13 1","pages":"0"},"PeriodicalIF":0.0000,"publicationDate":"2017-08-01","publicationTypes":"Journal Article","fieldsOfStudy":null,"isOpenAccess":false,"openAccessPdf":"","citationCount":"0","resultStr":"{\"title\":\"Educational Interventions to Facilitate Student Learning in Basic Nursing Practice -Introducing Portfolio Style Self-reports-\",\"authors\":\"Nobuko Hisano, Masae Amiki, Reiko Fujisawa\",\"doi\":\"10.2342/ymj.66.153\",\"DOIUrl\":null,\"url\":null,\"abstract\":\"看護を学ぶ学生が基礎看護技術の学びをどのよう に積み重ねるかは,看護実践能力に大きな影響を及ぼ す.基礎看護技術教育で学生の学びの深まりを促すた め,自己評価と課題設定,課題到達のための行動を主 な課題とし,初めて看護技術を学ぶ学生にポートフォ リオを導入した.本研究の目的は,ポートフォリオを 用いた学びの特徴を明らかにし,学生の成長につなげ る教育的介入への示唆を得ることである. 研究対象は,A大学の平成26年度看護2年生84名 のポートフォリオ記録用紙ならびに無記名自記式質 問紙を用いたポートフォリオに対する学生評価であ る.ポートフォリオ記録用紙は,学生の全記述を精 読した後,毎回の授業後に設定する自己課題の内容 を質的に分析し,類似した課題を分類して記述数を 算出した.また,科目開講直前,2回の中間評価に おける記述内容の経時的変化をみることで,学生個 人の「振り返りのパターン」を導き,学びの特徴を 明らかにした.その結果,授業後の課題設定が,第 1回中間評価前は「単純な課題」が44.9%,「学ぶ姿 勢に関する課題」が51.5%であったのが,評価後は 前者が20.8%,後者が75.6%へと変化し,第2回中間 評価後もその傾向を維持していた.また,69.0%の学 生が「学びが深まる」パターンを示した.将来の自 己像へ向けて設定した課題の内容としては,学習行 為に関わるものから学習態度や学習者としての自分 自身に向けたものなど,幅広い内容が挙がっていた. ポートフォリオに対する学生評価は,大多数の項目 で5段階中3.5以上の評価が得られ,学生がポートフ ォリオを前向きにとらえていることが示唆された. 以上のことから,今回導入したポートフォリオで は,自己の振り返りと学ぶ姿勢の形成に関する教育 的効果が認められたと考える.今後は,さらに活用 範囲を検討し,基礎看護技術教育のみならず,他の 科目とも連携させていくことが課題である.\",\"PeriodicalId\":166832,\"journal\":{\"name\":\"Yamaguchi Medical Journal\",\"volume\":\"13 1\",\"pages\":\"0\"},\"PeriodicalIF\":0.0000,\"publicationDate\":\"2017-08-01\",\"publicationTypes\":\"Journal Article\",\"fieldsOfStudy\":null,\"isOpenAccess\":false,\"openAccessPdf\":\"\",\"citationCount\":\"0\",\"resultStr\":null,\"platform\":\"Semanticscholar\",\"paperid\":null,\"PeriodicalName\":\"Yamaguchi Medical Journal\",\"FirstCategoryId\":\"1085\",\"ListUrlMain\":\"https://doi.org/10.2342/ymj.66.153\",\"RegionNum\":0,\"RegionCategory\":null,\"ArticlePicture\":[],\"TitleCN\":null,\"AbstractTextCN\":null,\"PMCID\":null,\"EPubDate\":\"\",\"PubModel\":\"\",\"JCR\":\"\",\"JCRName\":\"\",\"Score\":null,\"Total\":0}","platform":"Semanticscholar","paperid":null,"PeriodicalName":"Yamaguchi Medical Journal","FirstCategoryId":"1085","ListUrlMain":"https://doi.org/10.2342/ymj.66.153","RegionNum":0,"RegionCategory":null,"ArticlePicture":[],"TitleCN":null,"AbstractTextCN":null,"PMCID":null,"EPubDate":"","PubModel":"","JCR":"","JCRName":"","Score":null,"Total":0}
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Educational Interventions to Facilitate Student Learning in Basic Nursing Practice -Introducing Portfolio Style Self-reports-
看護を学ぶ学生が基礎看護技術の学びをどのよう に積み重ねるかは,看護実践能力に大きな影響を及ぼ す.基礎看護技術教育で学生の学びの深まりを促すた め,自己評価と課題設定,課題到達のための行動を主 な課題とし,初めて看護技術を学ぶ学生にポートフォ リオを導入した.本研究の目的は,ポートフォリオを 用いた学びの特徴を明らかにし,学生の成長につなげ る教育的介入への示唆を得ることである. 研究対象は,A大学の平成26年度看護2年生84名 のポートフォリオ記録用紙ならびに無記名自記式質 問紙を用いたポートフォリオに対する学生評価であ る.ポートフォリオ記録用紙は,学生の全記述を精 読した後,毎回の授業後に設定する自己課題の内容 を質的に分析し,類似した課題を分類して記述数を 算出した.また,科目開講直前,2回の中間評価に おける記述内容の経時的変化をみることで,学生個 人の「振り返りのパターン」を導き,学びの特徴を 明らかにした.その結果,授業後の課題設定が,第 1回中間評価前は「単純な課題」が44.9%,「学ぶ姿 勢に関する課題」が51.5%であったのが,評価後は 前者が20.8%,後者が75.6%へと変化し,第2回中間 評価後もその傾向を維持していた.また,69.0%の学 生が「学びが深まる」パターンを示した.将来の自 己像へ向けて設定した課題の内容としては,学習行 為に関わるものから学習態度や学習者としての自分 自身に向けたものなど,幅広い内容が挙がっていた. ポートフォリオに対する学生評価は,大多数の項目 で5段階中3.5以上の評価が得られ,学生がポートフ ォリオを前向きにとらえていることが示唆された. 以上のことから,今回導入したポートフォリオで は,自己の振り返りと学ぶ姿勢の形成に関する教育 的効果が認められたと考える.今後は,さらに活用 範囲を検討し,基礎看護技術教育のみならず,他の 科目とも連携させていくことが課題である.