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{"title":"来自南非的稀有金属供应是否有保障?——电力供应不足和总统更替","authors":"Yoahiyuki Kita","doi":"10.11456/shigenchishitsu1992.58.235","DOIUrl":null,"url":null,"abstract":"BRICs,特 に中国の資源 を中心 とした爆食,投 機資金 の資源市場への流入により,金 属価格が高騰 している. 20oO年 に比べれば殆 どの金属価格は5倍 から10倍 という 有様だ.こ れまで資源市場では,あ るサイクルで高騰 と 低迷が繰 り返えされてきたが,今 回の高騰がいつまで続 くのか,以 前の状況とは種々の環境がかなり違っている ような気がする. 資源の高騰は中国の爆食や投機資金の流入だけではな く,日 本から遙か遠い南アフリカで起 きている変化 も大 きく影響 している.そ れは、自動車産業で不可欠なプラ チナ族金属から,我 がJOGMECが 国家備蓄を行っている ハイテク産業の基本素材であるマ ンガン,ク ロム,バ ナ ジウムに及ぶ. 私がこれらの問題がかな り深刻であると言うことを実 感 したのは,今 年のIndabaMiningConferenceの ためケー プタウンを訪問した際だ.こ の会議は今回で14回 目とな るが,ア フリカの鉱業投資について,投 資側 となる西側 諸国企業 と投資を受け入れる側のアフリカ諸国政府関係 者が一同に介 して双方の主張を行う.第 一回目は私が南 アに駐在 した1996年 に ヨハネスブルグで開催 された. 1,000人はいなかったと記憶する.こ のところの資源高騰 により,会 議への参加者はどんどん増加 し,主 催者発表 によると今回は6,000人 を越えたようだ.日 本人参加者 も 十数年前の寂 しい数人から,30人 を超える規模になった. その日本人の問でも話題 となっていたのは,南 アの電 力事情の悪化であった.東 京からヨハネスブルクへ電話 をしている最中にも 「あ!電 気が切れた」なんて会話を 耳にするほど頻繁に起きる.勿 論 「南アもアフリカの国」 と一括 りにしてしまえば,停 電 くらい当たり前のことと 思 うむきもあるが,私 が駐在 していた頃は落雷でもない 限り停電はなかった.実 は昔から落雷による停電はかな り頻度で,停 電のたび,信 号機(当地ではイギリス風 に ロボ ットという)が作動 しな くなる.現 地の人はなれた もので,混 乱することなく,右,左,右 とマナーよく順 番を守って信号を通過 していた.そ れが ヨハネスブルク であった.さ て,そ んな昔 を懐か しんではいられないの が最近の停電である.昨 年11月 頃の2週 間ほどが最悪で あったらしい. これは南アの電力公社ESCOMが 電力供給 を需要にあ わせて維持出来なくなってきた証である.黒 人中間層が 経済的に豊 になり家電等への電力需要が増加,そ の供給 が追いつかなくなったのが第一の理由といわれている. 黒人への政権交代後,電 力供給 に対する長期計画もなさ れず明らかな失政で,ム ベキ大統領が国会で国民に謝罪 するという事態 も起 きている.こ れに発電に使 う石炭の 質などの低下,黒 人の経済社会への参加促進政策(BEE) による未熟練 な黒人技術者の就労など,発 電についても 配電についても,か つての精度 と効率が維持出来ない状 態となった. このような電力事情 を背景に,電 力消費を削減するよ う大統領令が発令され,最 初に地域ごとの計画停電 と大 企業での節約が求められることになった.も ちろん鉱山 もその対象 となった.金 やプラチナの鉱山では,昨 年の ス トライキに続いての生産への大 きなダメージである. 兎に角,豊 富な電力が とてつ もない安価で供給され続け た南アでは,病 院です らバ ックアップが無い状態 といわ れる.鉱 山でも停電の不安を抱えていては安全な操業が 出来ず,操 業停止に追い込まれてゆ く.金 やプラチナの 生産に10%単 位で影響を与えることになると見られてい る.2006年 プラチナを281万 オンス生産 したAngloPlat2008年6月14日 受 付,同 年6月24日 受 理 *石 油天然ガス ・金属鉱物資源機構 (Japan Oil, Gas and Metals National Corporation. 1310, Omiya-Cho, Saiwai-Ku, Kawasaki, Kanagawa 212-8554, 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Is supply of Rare Metals from South Africa secured?-Shortage of electricity supply and change of the presidency
BRICs,特 に中国の資源 を中心 とした爆食,投 機資金 の資源市場への流入により,金 属価格が高騰 している. 20oO年 に比べれば殆 どの金属価格は5倍 から10倍 という 有様だ.こ れまで資源市場では,あ るサイクルで高騰 と 低迷が繰 り返えされてきたが,今 回の高騰がいつまで続 くのか,以 前の状況とは種々の環境がかなり違っている ような気がする. 資源の高騰は中国の爆食や投機資金の流入だけではな く,日 本から遙か遠い南アフリカで起 きている変化 も大 きく影響 している.そ れは、自動車産業で不可欠なプラ チナ族金属から,我 がJOGMECが 国家備蓄を行っている ハイテク産業の基本素材であるマ ンガン,ク ロム,バ ナ ジウムに及ぶ. 私がこれらの問題がかな り深刻であると言うことを実 感 したのは,今 年のIndabaMiningConferenceの ためケー プタウンを訪問した際だ.こ の会議は今回で14回 目とな るが,ア フリカの鉱業投資について,投 資側 となる西側 諸国企業 と投資を受け入れる側のアフリカ諸国政府関係 者が一同に介 して双方の主張を行う.第 一回目は私が南 アに駐在 した1996年 に ヨハネスブルグで開催 された. 1,000人はいなかったと記憶する.こ のところの資源高騰 により,会 議への参加者はどんどん増加 し,主 催者発表 によると今回は6,000人 を越えたようだ.日 本人参加者 も 十数年前の寂 しい数人から,30人 を超える規模になった. その日本人の問でも話題 となっていたのは,南 アの電 力事情の悪化であった.東 京からヨハネスブルクへ電話 をしている最中にも 「あ!電 気が切れた」なんて会話を 耳にするほど頻繁に起きる.勿 論 「南アもアフリカの国」 と一括 りにしてしまえば,停 電 くらい当たり前のことと 思 うむきもあるが,私 が駐在 していた頃は落雷でもない 限り停電はなかった.実 は昔から落雷による停電はかな り頻度で,停 電のたび,信 号機(当地ではイギリス風 に ロボ ットという)が作動 しな くなる.現 地の人はなれた もので,混 乱することなく,右,左,右 とマナーよく順 番を守って信号を通過 していた.そ れが ヨハネスブルク であった.さ て,そ んな昔 を懐か しんではいられないの が最近の停電である.昨 年11月 頃の2週 間ほどが最悪で あったらしい. これは南アの電力公社ESCOMが 電力供給 を需要にあ わせて維持出来なくなってきた証である.黒 人中間層が 経済的に豊 になり家電等への電力需要が増加,そ の供給 が追いつかなくなったのが第一の理由といわれている. 黒人への政権交代後,電 力供給 に対する長期計画もなさ れず明らかな失政で,ム ベキ大統領が国会で国民に謝罪 するという事態 も起 きている.こ れに発電に使 う石炭の 質などの低下,黒 人の経済社会への参加促進政策(BEE) による未熟練 な黒人技術者の就労など,発 電についても 配電についても,か つての精度 と効率が維持出来ない状 態となった. このような電力事情 を背景に,電 力消費を削減するよ う大統領令が発令され,最 初に地域ごとの計画停電 と大 企業での節約が求められることになった.も ちろん鉱山 もその対象 となった.金 やプラチナの鉱山では,昨 年の ス トライキに続いての生産への大 きなダメージである. 兎に角,豊 富な電力が とてつ もない安価で供給され続け た南アでは,病 院です らバ ックアップが無い状態 といわ れる.鉱 山でも停電の不安を抱えていては安全な操業が 出来ず,操 業停止に追い込まれてゆ く.金 やプラチナの 生産に10%単 位で影響を与えることになると見られてい る.2006年 プラチナを281万 オンス生産 したAngloPlat2008年6月14日 受 付,同 年6月24日 受 理 *石 油天然ガス ・金属鉱物資源機構 (Japan Oil, Gas and Metals National Corporation. 1310, Omiya-Cho, Saiwai-Ku, Kawasaki, Kanagawa 212-8554, Japan)