M. Matsushita, Hiroshi P. Sato, Shigehiro Katoh, M. Hyodo
{"title":"日本兵库县哈里马平面氧同位素7.3期海相阶地沉积的化石花粉组合","authors":"M. Matsushita, Hiroshi P. Sato, Shigehiro Katoh, M. Hyodo","doi":"10.4116/JAQUA.44.31","DOIUrl":null,"url":null,"abstract":"兵庫県,播磨平野東部の加古川市都台の海成段丘堆積物は,珪藻および火山灰分析によって海洋酸素同位体ステニジ7.3の海進期ピーク(約215ka)に相当することが示されており,重要な地磁気エクスカーションも見いだされている.本研究では,この高海面期堆積物について花粉分析を実施したので報告する.海成堆積物中に見られる花粉組成から,海洋酸素同位体ステージ7.3の最暖期の都台周辺には,ブナ属,コナラ属コナラ亜属を主とする落葉広葉樹林とマツ林が成立していたと考えられる.この海成段丘堆積物は,挾在する火山灰の対比から大阪層群Ma11(2)に相当しており,大阪湾での海底ボーリング堆積物のMa11海成粘土層の花粉組成と比較すると,マツ属複維管束亜属とブナ属が卓越し,コナラ属アカガシ亜属などの暖帯要素が少ないことが共通していた.しかし,Ma11層の特徴的属であるとされているトガサワラ属は検出されなかった.そして,都台の東方に隣接する神戸市垂水区の高塚山粘土層(Ma9層,海洋酸素同位体ステージ11)の海進期堆積物中では,常緑広葉樹林の構成種であるコナラ属アカガシ亜属花粉等が高率で出現する.このように中期更新世の間氷期の中でも,優占する種群に違いが見られ,海洋酸素同位体ステージ7.3の海進期(Ma11(2)層堆積時)はMa9層堆積時より,冷涼であったといえる.","PeriodicalId":106287,"journal":{"name":"The Quaternary Research (daiyonki-kenkyu)","volume":"116 1","pages":"0"},"PeriodicalIF":0.0000,"publicationDate":"2005-02-01","publicationTypes":"Journal Article","fieldsOfStudy":null,"isOpenAccess":false,"openAccessPdf":"","citationCount":"2","resultStr":"{\"title\":\"Fossil Pollen Assemblages from Marine Terrace Deposits of Oxygen Isotope Stage 7.3 in Harima Plane, Hyogo Prefecture, Western Japan\",\"authors\":\"M. Matsushita, Hiroshi P. Sato, Shigehiro Katoh, M. Hyodo\",\"doi\":\"10.4116/JAQUA.44.31\",\"DOIUrl\":null,\"url\":null,\"abstract\":\"兵庫県,播磨平野東部の加古川市都台の海成段丘堆積物は,珪藻および火山灰分析によって海洋酸素同位体ステニジ7.3の海進期ピーク(約215ka)に相当することが示されており,重要な地磁気エクスカーションも見いだされている.本研究では,この高海面期堆積物について花粉分析を実施したので報告する.海成堆積物中に見られる花粉組成から,海洋酸素同位体ステージ7.3の最暖期の都台周辺には,ブナ属,コナラ属コナラ亜属を主とする落葉広葉樹林とマツ林が成立していたと考えられる.この海成段丘堆積物は,挾在する火山灰の対比から大阪層群Ma11(2)に相当しており,大阪湾での海底ボーリング堆積物のMa11海成粘土層の花粉組成と比較すると,マツ属複維管束亜属とブナ属が卓越し,コナラ属アカガシ亜属などの暖帯要素が少ないことが共通していた.しかし,Ma11層の特徴的属であるとされているトガサワラ属は検出されなかった.そして,都台の東方に隣接する神戸市垂水区の高塚山粘土層(Ma9層,海洋酸素同位体ステージ11)の海進期堆積物中では,常緑広葉樹林の構成種であるコナラ属アカガシ亜属花粉等が高率で出現する.このように中期更新世の間氷期の中でも,優占する種群に違いが見られ,海洋酸素同位体ステージ7.3の海進期(Ma11(2)層堆積時)はMa9層堆積時より,冷涼であったといえる.\",\"PeriodicalId\":106287,\"journal\":{\"name\":\"The Quaternary Research (daiyonki-kenkyu)\",\"volume\":\"116 1\",\"pages\":\"0\"},\"PeriodicalIF\":0.0000,\"publicationDate\":\"2005-02-01\",\"publicationTypes\":\"Journal Article\",\"fieldsOfStudy\":null,\"isOpenAccess\":false,\"openAccessPdf\":\"\",\"citationCount\":\"2\",\"resultStr\":null,\"platform\":\"Semanticscholar\",\"paperid\":null,\"PeriodicalName\":\"The Quaternary Research (daiyonki-kenkyu)\",\"FirstCategoryId\":\"1085\",\"ListUrlMain\":\"https://doi.org/10.4116/JAQUA.44.31\",\"RegionNum\":0,\"RegionCategory\":null,\"ArticlePicture\":[],\"TitleCN\":null,\"AbstractTextCN\":null,\"PMCID\":null,\"EPubDate\":\"\",\"PubModel\":\"\",\"JCR\":\"\",\"JCRName\":\"\",\"Score\":null,\"Total\":0}","platform":"Semanticscholar","paperid":null,"PeriodicalName":"The Quaternary Research (daiyonki-kenkyu)","FirstCategoryId":"1085","ListUrlMain":"https://doi.org/10.4116/JAQUA.44.31","RegionNum":0,"RegionCategory":null,"ArticlePicture":[],"TitleCN":null,"AbstractTextCN":null,"PMCID":null,"EPubDate":"","PubModel":"","JCR":"","JCRName":"","Score":null,"Total":0}