S. Otomo
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Degradation Mechanism of Rubbers :Part II
2. 1 各種ゴムの劣化機構 各種ゴムの劣化機構の説明に際し,一部のゴムについて は酸化劣化に伴うモジュラスと硬さの変化の平均値と標準 偏差値が記載された表を本文中に示している.これらの表 に記載されたデータは,NOC技術ノートに紹介された老化 防止剤が添加されていない加硫物の耐熱酸化性の評価結果 である.モジュラスと硬さは加硫密度と比例関係にあるこ とから,主鎖切断反応やゲル化反応からなるゴムの劣化挙 動の特徴を表すものと考えられ,前報と同様に劣化機構 考察の一助とした. 2. 1. 1 高飽和ニトリルゴム(HNBR)の劣化機構 HNBRは,NBRのC=Cを選択的に水素添加して製造さ れる.その際,1,2-ブタジエンユニットが優先的に水素添 加されるため,HNBRは図1に示すように,一部水素添加 されなかった1,4-構造を加硫点として有するミクロ化学構 造を有し,またニトリル基による耐油性も維持されてい る.さらにHNBRの耐酸化性と耐オゾン劣化性は,C=C Degradation Mechanism of Rubbers :Part II