{"title":"“奥斯特洛尼西亚”与台湾—太平洋岛屿国家关系:非国家主体在国家间关系中的跨境区域拓展","authors":"Yoko Ogashiwa","doi":"10.15027/48990","DOIUrl":null,"url":null,"abstract":"太平洋島嶼諸国は,台湾にとって,数少ない国交国の一角をなす,外交上軽視できない存在である。台湾の民進党・陳水扁政権(2000-2008)は,太平洋島嶼諸国との関係の強化・拡大を狙って,オーストロネシア諸語を話す台湾原住民族と太平洋諸島民を「オーストロネシア民族」とみなし,交流促進を図った。本稿は,こうした非国家主体である「オーストロネシア民族」によってたつ越境的地域としての「オーストロネシア」が,台湾と太平洋島嶼諸国との国家間関係の中で,いかに構築され,変容を遂げてきたのか明らかにするものである。台湾と太平洋島嶼諸国それぞれが,「外交競争」や「外交休戦」といった国際環境に基いた,その時々の国家間関係の中に位置づけながら,構築し,再定義してきた「オーストロネシア」は,現在,台湾が国交国を次々失う「断交ドミノ」の状況に直面している。「断交ドミノ」への対応として,アメリカと台湾によって,トランプ政権の唱える「自由で開かれたインド太平洋」の一部として組み込まれようとしている「オーストロネシア」が,いかに非国家主体としての「オーストロネシア民族」による越境的地域として存続しえるのか,が今後の重要な焦点となる。","PeriodicalId":440638,"journal":{"name":"Hiroshima University management review","volume":"32 1","pages":"0"},"PeriodicalIF":0.0000,"publicationDate":"2020-03-26","publicationTypes":"Journal Article","fieldsOfStudy":null,"isOpenAccess":false,"openAccessPdf":"","citationCount":"0","resultStr":"{\"title\":\"「オーストロネシア」と台湾―太平洋島嶼諸国関係 : 国家間関係の中での非国家主体による越境的地域の展開\",\"authors\":\"Yoko Ogashiwa\",\"doi\":\"10.15027/48990\",\"DOIUrl\":null,\"url\":null,\"abstract\":\"太平洋島嶼諸国は,台湾にとって,数少ない国交国の一角をなす,外交上軽視できない存在である。台湾の民進党・陳水扁政権(2000-2008)は,太平洋島嶼諸国との関係の強化・拡大を狙って,オーストロネシア諸語を話す台湾原住民族と太平洋諸島民を「オーストロネシア民族」とみなし,交流促進を図った。本稿は,こうした非国家主体である「オーストロネシア民族」によってたつ越境的地域としての「オーストロネシア」が,台湾と太平洋島嶼諸国との国家間関係の中で,いかに構築され,変容を遂げてきたのか明らかにするものである。台湾と太平洋島嶼諸国それぞれが,「外交競争」や「外交休戦」といった国際環境に基いた,その時々の国家間関係の中に位置づけながら,構築し,再定義してきた「オーストロネシア」は,現在,台湾が国交国を次々失う「断交ドミノ」の状況に直面している。「断交ドミノ」への対応として,アメリカと台湾によって,トランプ政権の唱える「自由で開かれたインド太平洋」の一部として組み込まれようとしている「オーストロネシア」が,いかに非国家主体としての「オーストロネシア民族」による越境的地域として存続しえるのか,が今後の重要な焦点となる。\",\"PeriodicalId\":440638,\"journal\":{\"name\":\"Hiroshima University management review\",\"volume\":\"32 1\",\"pages\":\"0\"},\"PeriodicalIF\":0.0000,\"publicationDate\":\"2020-03-26\",\"publicationTypes\":\"Journal Article\",\"fieldsOfStudy\":null,\"isOpenAccess\":false,\"openAccessPdf\":\"\",\"citationCount\":\"0\",\"resultStr\":null,\"platform\":\"Semanticscholar\",\"paperid\":null,\"PeriodicalName\":\"Hiroshima University management review\",\"FirstCategoryId\":\"1085\",\"ListUrlMain\":\"https://doi.org/10.15027/48990\",\"RegionNum\":0,\"RegionCategory\":null,\"ArticlePicture\":[],\"TitleCN\":null,\"AbstractTextCN\":null,\"PMCID\":null,\"EPubDate\":\"\",\"PubModel\":\"\",\"JCR\":\"\",\"JCRName\":\"\",\"Score\":null,\"Total\":0}","platform":"Semanticscholar","paperid":null,"PeriodicalName":"Hiroshima University management review","FirstCategoryId":"1085","ListUrlMain":"https://doi.org/10.15027/48990","RegionNum":0,"RegionCategory":null,"ArticlePicture":[],"TitleCN":null,"AbstractTextCN":null,"PMCID":null,"EPubDate":"","PubModel":"","JCR":"","JCRName":"","Score":null,"Total":0}
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