Visit to valuable water springs (133) Valuable springs in Republic of North Macedonia

北マケドニア共和国(以下,マケドニアという) と聞いてイメージを思い浮かべることのできる日 本人はそれほど多くないだろうが,マザー・テレ サ(本名:アグネス・ゴンジャ・ボヤジュ)と聞 いてその名を知らない日本人は少ないだろう。マ ケドニアの首都スコピエ市は生涯をインドの貧者 救済に捧げ,1979年にノーベル平和賞を受賞した マザー・テレサの生誕の地である。また,日本と も縁があり,1963年にM6.1の大地震によって首 都スコピエ市が壊滅的被害(死者1100人,負傷者 4000人)を受けた際に,その復興計画を日本人建 築家の丹下健三氏が担当しており,その事が縁で 親日感情が強いようである。これについては,筆 者も渡航中に接した人々から感じることができ た。余談だが,日本のサッカー事情に関して,筆 者よりもマケドニア人のほうが詳しかったことに 非常に驚かされた。 マケドニアはバルカン半島に位置し,南はギリ シャ,西はアルバニア,北はコソボおよびセルビ ア,東はブルガリアに囲まれた内陸国である(図 1)。面積は約2.6万 km(九州の約 3分の 2)で ある。全人口は208万人(2018年)で,スコピエ 市にはその約 3分の 1の人々が暮らしている。民 族構成は人口の70%弱がスラヴ系マケドニア人 で,25%がアルバニア人,トルコ人が 5%程度と なっている。宗教はマケドニア人がキリスト教系 のマケドニア正教,アルバニア人とトルコ人の大 部分がイスラム教である。また,日本からの渡航