Research on the occurrence of limbs' problems in Japanese Black and Japanese Short Horn breeding cows.

Abstract

特定肉用牛の運動器疾患の発生状況を把握する目的で、岩手県における平成9年度の特定肉用牛の蹄疾患628件、関節疾患243件の病傷事故カルテについて調査し、検討した。その結果、趾間フレグモーネ、関節炎の発生割合が多く、特に蹄疾患では6月～9月の発生が多かった。罹患肢ごとに見ると、後肢の罹患率が高かったが、関節炎においては前肢の罹患率が若干上回った。転帰として、それらの治癒率はかなり高かったが、とくに起立困難、局所処置のないもの、全肢の罹患に及んでは死廃に至る割合が高くなった。以上のことから、特定肉用牛においても、運動器疾患の発生は少なくはなく、早期発見、早期治療、及び蹄の定期的観察と削蹄による予防が重要であると思われた。