RESPONSE OF LONG SPAN SUSPENSION BRIDGES SUBJECTED TO GROUND MOTION DUE TO EARTHQUAKES

Abstract

塔 ・補剛桁お よびケーブルか ら成 る連成振動系 と考 え, これ を有限個の質点振 動系で近似 した。質点数(し たが って また 自由度 π)を い くらにすべ きかについて もいろ いろ ど比較研究 した 結果,図 一1に 示す η=29の 質点 系を採用すれば十分であ るとの結論 に達 した。 第二 の問題点,す なわ ち地動の特性 の吟味 とい うこと も地震応 答の評 価 にとって非常 に重要 である。地震動 に 対 す る構 造物の応答 を研究す る場合 に,た だ一 つの地震 動 に対 す る応 答結果 のみ か ら一般的 な結論 を引 き出そ う とす ると大 きな誤 りを犯す こ とがある。た とえば,強 震 の例 として1940年 のEl Centro地 震 の 加速 度記 録が よ く用い られ るが,構 造物 によっては,こ の地震に よる よ りももっとマ グニチ ュー ドの小 さい地震 に よる応 答の 方が大 にな ることがあ る。 したがって構造 物の耐震 設計 法 を確立す るた めには,い ろいろな性 格 を有す る地震動 に対す る構造物 の応答 を比較検討 してみ る必要があ る。 と くに長大つ り橋 の耐震設計 においては,地 震動の特性 に注意 を払 う必要 がある。なぜ な ら,長 大つ り橋は小 さ な固有周期 を有す る主塔 と,大 きな固有周期 を有す る補 剛桁,お よび可 とう性 のケーブル とい うそれぞれ剛'性の 異 なる構成部分 か ら成 る連成振動 系であ り,か っそれ ら が細長い線上 においてわずか数個 の地点で大地 と接続 し てい る とい う,他 の土木 構造 物あ るいは建築物で はみ ら れ ない よ うな構造 特性 を有す る構造物だか らであ る。 こ のよ うな長大つ り橋 が地 震動 の作用 を うけると,そ の構 成部分 が当該地震 の特性 に対応 して,そ れぞれ特異 な応 答 を示す はず である。 入力 のデーター としては従 来か ら地震動の加 速度記録 が用 い られ ているが,加 速度 記録は時間的変動が非常 に はげ しい ので,加 速度記 録のみか ら地震動の特性 を判断 す るこ とは不可能 であ る。 これに対 して,加 速度記録 を 積分 して求 めた速度一時間曲線 あ るい は変位一時 間曲線6) とくにその主 要部分― は前者 に くらべて はるか に 緩や かな時 間的変動 を示 すので,こ れ によって地震動 の 性格 を判定 す る方 が容 易であ る*1。 地震応答 を考察す る 場合 には加速 度の絶対値ばか りで な く,変 位図や速度図 の形状 お よびそれ らの極値 にも注意すべ きであ る7)。 * 正会員 工博 京都大 学 教授 工学部土木工学教室 ** 正会員 工博 京都大学助教授 工学部土木工学教室 *** 正会員 工修 関西大学助教授 工学部土木工学教室(執 筆当時京都大学助教授 工業教員養成所土木工学 教室) *1 加速度記録 を積分 して速度お よび 変位を計算す る場合には