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Abstract
本研究では,文の意味を意味素性の束として特徴づける新しい手法を提案する.手法の説明のため「襲う」を例に取り上げた.第一段階では生コーパスにおける「襲う」の用例を収集し,FrameNet (e.g., Fillmore et al., 2003) の方法に基づきコーディングし,理解可能な「状況」に対応する15の意義を特定した.第二段階では15の意義を区別するのに十分な意味素性を特定した.これらの妥当性を検証するため,第三段階では2つの実験課題を実施した.意味素性評定課題では「Y が X に襲われた」形式の文で記述された状況に「被害の受け手は生物である」などの素性がどの程度当てはまるかの評定を,カード分類課題では同じ文を自由に分類するよう求めた.多変量解析の結果,意味素性評定課題は言語学者によるコーパス解析と一般日本語話者のカード分類の結果をよく予測することが示された.これは本稿が提案する素性評定課題が文の意味の概念構造を探るのに有効な手法であることを示唆する.