T. Ogasawara, S. Kawara, F. Hoshi, N. Yamazaki, T. Fukumura, S. Ogasawara
{"title":"Trachael Collapse in Three Calves; Surgical Approach and Pathological Observation.","authors":"T. Ogasawara, S. Kawara, F. Hoshi, N. Yamazaki, T. Fukumura, S. Ogasawara","doi":"10.4190/JJVC1990.14.1","DOIUrl":null,"url":null,"abstract":"重篤な呼吸器症状を呈した6~8週齢の3頭の黒毛和種の雄の子牛に遭遇し、臨床所見とX線検査により気管虚脱と診断し、直ちに手術を行った。しかし、手術6日後から32日後に全頭が死亡した。死亡後、解剖すると共に症例とほぼ同週齢の子牛の健常気管を対照として組織学的検索を行った。3頭の子牛は何れも発育がよく、呼吸時には雁が鳴くような大きな声を発し、胸郭と腹壁を大きく振幅させた努力性の呼吸困難を呈していた。横方向からのX線検査では、胸腔入口から胸腔前縁にわたる重度の気管狭窄が確認された。心電図検査でT波の増高がみられた。動脈血血液ガスの検査で、pHの低下、炭酸ガス分圧の増加、酸素分圧の減少が観察された。吸入麻酔下で気管リング(ポリプロピレン性ディスポーザブル注射器の外筒をC型に加工)を、狭窄部気管の外周に3ないし4個装着した。手術後数日間は呼吸困難は改善されたが、その後、気管・気管支肺炎のためいずれも死亡した。気管リング装着部は厚い結合繊に覆われて、気管・気管支炎と化膿性肺炎がみられた。組織学的には症例牛の気管軟骨は健常気管に比べ、薄く、気管横筋付着部より背側で不規則に屈曲あるいは断片化していた。コンドロイチン硫酸を特異的に染めるアルシアンブルーを用いて染色したところ、健常気管軟骨は青色に均一に染まったのに対し、症例牛の気管軟骨では染色性が極めて悪く、軟骨内に膠原線維が存在していることが確認された。","PeriodicalId":293284,"journal":{"name":"The Tohoku Journal Veterinary Clinics","volume":"59 1","pages":"0"},"PeriodicalIF":0.0000,"publicationDate":"1900-01-01","publicationTypes":"Journal Article","fieldsOfStudy":null,"isOpenAccess":false,"openAccessPdf":"","citationCount":"1","resultStr":null,"platform":"Semanticscholar","paperid":null,"PeriodicalName":"The Tohoku Journal Veterinary Clinics","FirstCategoryId":"1085","ListUrlMain":"https://doi.org/10.4190/JJVC1990.14.1","RegionNum":0,"RegionCategory":null,"ArticlePicture":[],"TitleCN":null,"AbstractTextCN":null,"PMCID":null,"EPubDate":"","PubModel":"","JCR":"","JCRName":"","Score":null,"Total":0}