培養液循環式Ebb & Flowシステムにおける培養液の窒素濃度の違いが鉢物ミニチュアローズ‘Nakashima 91’の生育と窒素吸収に及ぼす影響
一夫 今井, 雅亘 中村, 信行 長谷部, 亮 鈴木, 明子 高橋, 福井 博一
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Abstract
循環培養液の総窒素濃度を60, 75, 90 mg dm-3に変え, ミニバラの生育と植物体窒素吸収量の積算値から, 循環培養液の最適総窒素濃度を検討した. 循環培養液の窒素組成は硝酸態窒素濃度とアンモニア態窒素濃度の割合を2:1とした. 循環培養液の総窒素濃度を60 mg dm-3で栽培すると, ミニバラの生長に必要な窒素量が供給できず, 乾物あたりの窒素吸収量も低くなり, 生育不良になると考えられた. 90 mg dm-3で栽培すると, 循環培養液の窒素濃度が高いため, 植物体の蒸発散量と吸収窒素量のバランスが崩れ,栽培日数の経過とともに土壌溶液内の硝酸態窒素量が増加し, 土壌溶液の高浸透圧による吸水阻害等によって, 窒素吸収効率や乾物あたりの窒素吸収量が低くなったと考えられた. これに対して75 mg dm-3で栽培した場合には, 生育に支障がなく, 乾物あたりの窒素吸収量も高くなり, 土壌溶液内に窒素の蓄積もみられなかったことから, 植物体が吸収する窒素量とEbb & Flowシステムで培養液から鉢内に供給される窒素量のバランスがよいと判断した. また, 循環培養液の窒素および窒素以外のイオンバランスの崩れも大きくなかったことから, 夏季の循環培養液の最適総窒素濃度は75 mg dm -3であると考える.
培养液循环式ebb&flow系统中培养液氮浓度的不同对盆栽微型玫瑰“Nakashima 91”的生长和氮吸收产生的影响
将循环培养液的总氮浓度改为60,75,90mg dm-3,根据迷你蔷薇的生长和植物体氮吸收量的累计值,研究了循环培养液的最佳总氮浓度。循环培养液的氮组成,硝酸态氮浓度和氨态氮浓度的比例为2:1。如果将循环培养液的总氮浓度以60mg dm-3进行栽培,就不能提供迷你蔷薇生长所需的氮量,每干菜的氮吸收量也会降低,如果用90mg dm-3栽培的话,循环培养液的氮浓度会很高,植物体的蒸发散量和吸收氮量的平衡被打破,随着栽培天数的推移,土壤溶液内的硝酸态氮量增加,土壤溶液的高渗透压导致吸水受阻等,氮气吸收效率和每干菜的氮气吸收量都降低了。与此相对,以75mg dm-3栽培时,不但不影响生长,而且每干菜的氮气吸收量也提高了,由于土壤溶液内未发现氮的积累,因此判断植物体吸收的氮量与通过ebb&flow系统从培养液向盆内供给的氮量平衡良好。考虑到循环培养液中氮及氮以外的离子平衡破坏不大,可以认为夏季循环培养液的最佳总氮浓度为75mg dm -3。
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