Reconstructing palaeoenvironments of temperate regions based on high latitude corals at Tatsukushi Bay in Japan

A. Yamazaki, Tsuyoshi Watanabe, K. Sowa, S. Nakachi, H. Yamano, F. Iwase
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Abstract

温帯域の造礁性サンゴは地球温暖化や海洋酸性化の影響を敏感に反映し,骨格に記録していることが期待される。温帯域に生息する造礁性サンゴ骨格を用いた古環境復元の可能性を検討するため,高知県土佐清水市竜串湾において塊状のPorites lutea(コブハマサンゴ)骨格のコア試料を採取し,骨格の酸素・炭素同位体比分析及び軟X線画像解析,蛍光バンド観察を行った。現場の水温変化と比較するとサンゴ骨格の酸素同位体比には低水温が反映されていなかった。また軟X線画像解析の結果,低水温時には高密度バンドを形成し,骨格伸長量及び石灰化量が高水温時に比べ大きく減衰することがわかった。以上の結果からも本研究試料のサンゴは低水温時に骨格成長速度が著しく低下していると考えられる。炭素同位体比の値は2001年から2008年にかけて増大傾向にあった。蛍光バンドは2001年から2005年の間で強く観察された。また,2001年に竜串湾で起こった集中豪雨による懸濁物質の流入から竜串湾の濁度は数年間を経て減少しており,サンゴの光合成量が徐々に増大していることが示唆された。本研究試料は今後,コア全尺の分析により過去数百年間の海水温の変化を検出できる可能性がある。また,同時に竜串湾沿岸の開発や漁業,災害を記録していると考えられ,長期間にわたる竜串湾の歴史を復元できることが期待される。
基于日本Tatsukushi湾高纬度珊瑚的温带古环境重建
温带区域的造礁性珊瑚敏感地反映了全球变暖和海洋酸性化的影响,被期待在骨骼中记录。为了研究利用生活在温带区域的造礁性珊瑚骨骼复原古环境的可能性,在高知县土佐清水市龙串湾采集了块状Porites lutea(珊瑚)骨骼的核心样品,进行了骨骼的氧碳同位素比分析、软X射线图像分析以及荧光带观察。与现场的水温变化相比较,珊瑚骨骼的氧同位素比例没有反映低水温。另外,软X射线图像分析结果表明,低水温时形成高密度带,骨骼伸长量及石灰化量比高水温时衰减较大。从以上的结果也可以认为本研究样品的珊瑚在低水温时骨骼成长速度显著降低。碳同位素比率的值从2001年到2008年有增大的倾向。荧光带在2001年到2005年间被强烈观察到。另外,2001年在龙串湾发生的集中暴雨导致悬浮物质流入,经过数年龙串湾的浊度逐渐减少,这表明珊瑚的光合作用量正在逐渐增大。该研究样品今后有可能通过分析内核全尺来检测过去数百年间海水温度的变化。同时,也记录了龙串湾沿岸的开发、渔业和灾害,有望恢复龙串湾长期以来的历史。
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