{"title":"Studies on White Diarrhea Caused by Dams's Milk in Japanese Black Calves.","authors":"K. Okada","doi":"10.4190/JJVC1990.22.51","DOIUrl":null,"url":null,"abstract":"黒毛和種子牛の母乳性白痢の存在を明らかにし、その発生機序を解明するために本試験を実施した。母乳がアルコール不安定性を呈し子牛が白痢を発症した母牛は、負のエネルギーバランスの状態にあることが認められた。そこで健康母牛の代謝プロファイルテストを行ったら、子牛白痢多発牛群は、ルーメンコンディションが異常な3牛群と、低でんぷん飼料でエネルギー不足の2牛群に区分された。給与飼料を改善した4牛群で白痢が半減した。次に分娩後の母子牛11組を連続観察した。白痢多発群7組は母牛の飼料中でんぷん濃度とTDN充足率が健康群より低かった。多発群の5頭のみで分娩後17日前後に白痢が発症し、発症牛3頭の母牛には4~5日前からコーンサイレージが日量3kg追加給与されていた。子牛白痢発症母牛全頭で血中中性脂肪(TG)、尿素窒素(BUN)、乳脂肪が著しく増加した。そこで低でんぷん飼料給与母牛ヘコーンサイレージを追加給与したら、子牛全頭が給与開始後1~3日に糞便に軽度の変化があり、この前後に乳汁中Mg、Caおよび高級飽和脂肪酸濃度が高値を示し、乳汁のpHが不安定になった。5~7日の白痢発症の前日には母牛のルーメン液中小型原虫、血中リン脂質、TG、糖とBUNが増加した。これはルーメン微生物の消化・吸収の一過性の亢進によるものと思われた。以上のことから、母牛へのコーンサイレージ追加給与によるルーメンコンディションの変化が、母牛の血中脂質の変化を引き起こし、その乳汁を哺乳した子牛が\"母乳性白痢\"を発症することが明らかとなった。","PeriodicalId":293284,"journal":{"name":"The Tohoku Journal Veterinary Clinics","volume":"34 1","pages":"0"},"PeriodicalIF":0.0000,"publicationDate":"1900-01-01","publicationTypes":"Journal Article","fieldsOfStudy":null,"isOpenAccess":false,"openAccessPdf":"","citationCount":"0","resultStr":null,"platform":"Semanticscholar","paperid":null,"PeriodicalName":"The Tohoku Journal Veterinary Clinics","FirstCategoryId":"1085","ListUrlMain":"https://doi.org/10.4190/JJVC1990.22.51","RegionNum":0,"RegionCategory":null,"ArticlePicture":[],"TitleCN":null,"AbstractTextCN":null,"PMCID":null,"EPubDate":"","PubModel":"","JCR":"","JCRName":"","Score":null,"Total":0}