Factors Influencing Visitor Center Visits by Jodogahama Beach Visitors and the Functions They Want

Abstract

環境教育施設の一つとして位置づけられるビジターセ ンター(以下VC)は、国立公園や世界遺産等に整備さ れており、利用者に対する情報提供や自然とのふれあい 体験の支援・誘導等を行う施設である(1)。このVCの利 用を通じて、訪問地域の自然や文化に対する理解が促進 されることで、知識の獲得や旅行満足度の上昇だけでは なく、環境配慮意識の向上による保護地域の保全等につ ながることが期待される。 一方で、日本の国立公園のVC利用率について、環境 省「国立公園内ビジターセンター等利用者数」(2)と「国 立公園利用者数(公園、年次別)」(3)を基に算出すると、 尾瀬国立公園(53%)、三陸復興国立公園(19%)のVC 等一部を例外としてその利用率は数%台と低い。そのた め、VCの利用率の向上が求められている。そして、VC の潜在的利用者を含む国立公園の利用者がVCにどのよ うな種類の展示、解説といった情報提供や、体験プログ ラムの提供などのサービスを求めているか把握するこ と、VCの訪問の有無に影響する要因は何であるかにつ いて示唆を得ることは、今後のVCの利用率の向上を目 指す上で欠かせない。 本調査は、VCの利用者を含む国立公園の利用者を対 象とし、その意識と行動の把握を通じて、VCの訪問と 非訪問に影響する要因とVCに求める機能を明らかにす ることを目的とした。