Industrial structure change and regional regeneration from heavy industry using the landscape

Abstract

筆者二人は,ランドスケープデザインを景観生態 学に基づく土地利用技術と考え,双方を関連づけて 研究・実践を行っている.本連載は,下記の 2 点を 目的とする. 1) 地域の自然,歴史,社会,文化のそれぞれと 関係し,それらが重層するランドスケープデ ザインの本質的な事例について検討し,実践 の手がかりを得る. 2) 景観生態学とランドスケープデザインの接続, 総合化を進めるきっかけとする. 上記の目的と照らし合わせ,連載第 2 回は,第 1 回 と 同 じ く 筆 者 二 人 と も が 訪 れ た Emscher Landschaftspark(エムシャー景観公園)を取り上げる. 同公園は,ドイツ連邦共和国西部,ノルトライン・ ヴェストファーレン州のルール地方北部,面積約 800 km,全長約 75 km のエムシャー川流域に位置し, 同地方における重工業地帯からの産業構造転換,地 域の生態学的・経済学的・文化的再生の中心的手段 として整備されている. ルール地方の概要と産業構造変化